スポーツ

【詳説】J2加入25年でついに目覚めた水戸ホーリーホックの「ガラリ一変」何が起きたか

 サッカーJ2リーグで番狂わせ。首位に立ったのは水戸ホーリーホックだった。2000年からJ2に所属し、シーズン終了時の過去のクラブ最高順位は7位(2019年)。プレーオフ圏内に入ったことすらなく、今季の開幕前にサッカー専門誌で行われた順位予想でも、降格争いのポジションに位置づけられていた。

 事実、開幕のジュビロ磐田戦を落とすと、第6節のRB大宮アルディージャ戦まで1勝3分2敗(勝ち点6)で14位と、スタートダッシュに失敗。ところが第9節から第20節まで10勝0敗2分の負け知らずで、あれよあれよという間にトップまで順位を上げていったのだ。

 毎年、限られた予算の中でやりくりを続けている水戸は、若手主体で戦うことが多く、活躍した選手がJ1のクラブに引き抜かれることがしばしば。シーズンオフには退団と新加入の選手が15人以上も入れ替わることが珍しくなく、ゼロからのチーム作りを強いられてきた。今季はいったい何が起きたのか。サッカーライターが解説する。

「大量のメンバー入れ替えは今季も同じですが、若手主体のチーム作りから方針転換して、新戦力として20代後半以上の経験豊富な選手を多く獲得しました。キャンプから若手とベテランがうまく噛み合い始め、逆境に追い込まれても負けないチームに変貌しています。さらに緻密な戦略と細部にこだわる森直樹監督の指導により、選手がサボらなくなったことも大きい。格上の相手に粘り強く食い下がり、セカンドボールの争いでは水戸がことごとく拾っていく場面が数多く見られるようになりました」

 これまでの負け癖が解消され、とてもやっかいなチームに生まれ変わったというわけだ。

「勝利しても選手たちに笑顔はなく、次に向けて気を引き締めた表情をしている。今年は本気でJ1昇格を獲りにきていると思います」(前出・サッカーライター)

 茨城県のサッカークラブといえば、J1鹿島アントラーズが「顔」だが、J2加入から25年目にして、これまで眠っていた水戸の逆襲劇が始まりそうだ。

(海原牧人)

カテゴリー: スポーツ   タグ: ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<夏ウツ>日照時間の長さが睡眠不足と関係!?

    340060

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<めまい>ストレスや睡眠不足で耳鳴りや難聴も!?

    339610

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<胃の不調>寒暖差ストレスで自律神経の乱れ!?

    336213

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「なぜこの日に会見を!?」ウルフ・アロン新日入りに「不満ブチまけ」選手のやりきれないホンネ
2
綾瀬はるかに大笑い!「葉っぱで胸隠し」「バカシャツ」NHK終活ドラマは「名場面」だらけ
3
巨人・甲斐拓也「先発マスク試合は7戦全敗」セ・パ交流戦が終わって涙したら小林誠司が…
4
「日本維新の会」都議選惨敗を招いた吉村洋文府知事の「候補者置き去り応援演説」
5
鹿児島トカラ列島「地震170回超」が示唆する「7.5壊滅的災害」と異星人の「地球カレンダー」