社会
Posted on 2025年11月04日 19:30

【航空業界に衝撃】「エアージャパン」業績はいいのにたった2年2カ月で「運航休止」を余儀なくされた「悲しい事情」

2025年11月04日 19:30

 成田とバンコク、ソウル(仁川)、シンガポールに就航していた「エアージャパン」が、来年3月28日をもって運航を休止すると発表した。ANAグループの同エアラインは、格安航空会社(LCC)とANA、JALなどのフルサービスキャリアの中間にあたるミドルコストキャリア(MCC)の航空会社として2024月2月9日に就航が始まったが、わずか779日での運航終了となる。

 グループ内ではANA、LCCのピーチと各ブランドで差別化を図り、2025年3月期通期の売上高は117億円で、10月30日発表の中間決算は49億円。順調に業績を出していた中での発表に、驚いた人は多いはずだ。

 運航休止の理由は業績悪化ではなく、機材ならびに人員の確保が困難になったことによるもの。日本をはじめ、西側諸国の航空会社はロシア軍によるウクライナ侵攻後、ロシア上空を迂回して飛行しなければならなくなり、飛行距離が大幅に増加した。
 さらにANAは2024年12月から今年2月にかけて、新たにミラノ、ストックホルム、イスタンブールへ就航開始。グループ全体の機材の分配がさらに難しくなっていた中で、苦渋の選択を迫られた格好だ。

 およそ2年2カ月という運航期間は航空会社としては短命だが、国内のエアラインでは最短というわけではない。国内線で定期便を運航していた航空会社のうち、就航期間が最も短かったのは、わずか55日間の壱岐国際航空(2001年11月~2002年1月)。
 一方、国際線があった航空会社では、452日間のエアアジア・ジャパン(2012年8月~2013年10月。2014年から2020年まで運航の同名航空会社は、同じエアアジアグループだが別法人)になる。このエアアジア・ジャパンの運航休止は、マレーシアのエアアジアグループとの提携を解消したことによるものだった。その後はバニラエアに社名を変更して再スタートを切ったが、こちらもピーチとの統合に伴い、5年10カ月で運行休止となっている。

 航空会社の場合、全路線の運航休止から復活というのはあまり現実的ではないが、エアージャパンは需要が多く、利用者には好評だった。いつか復活してくれることを、切に願う。

(高島昌俊)

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