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記事全文を読む→三浦瑠麗「自民党の凋落」と「日本の未来」を斬る!〈前編〉(1)「分断」するのは「悪」なのか?
政治家たちの熱い夏が終わった。自公連立の牙城が大きくグラつき、現状をぶち壊したい有権者の思いが投影されたことは明らかである。問題はこの先だ。参院選以後、この国はどうなる? どの政党が頭角を現し、凋落するか――アサ芸初登場、国際政治学者の三浦瑠麗氏が斬る。
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まずは下の図を見てほしい。政治家やオピニオンリーダーの立ち位置について「社会」を縦軸、「経済」を横軸にして「保守」と「リベラル」の尺度でマッピングしたものだ。製作したのは、山猫総合研究所代表で国際政治学者の三浦瑠麗氏。各自の志向性が一目瞭然である。

(右上)保守/従来の社会秩序維持、民間主導の経済成長を重視など。(左上)介入的保守/従来の社会秩序維持、国家主導の政策や再分配を期待し成長への関心は二次的。(左下)リベラル/個人の選択の自由を重視、多様性と少数派の権利主張。成長への関心は二次的。右下:自由(至上)主義/経済と社会における国家介入に懐疑的。自発的選択こそ最適な秩序を生むと考える。
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今回の参院選も、これまでなら自民党に入れていたであろう有権者が、社会保守的な主張をする野党系候補にかなり流れたことがわかっています。原因は二つあって、一つは自民をマイルドに支持してきた層、「安全保障などを考えると自民だよね」という人たちが離れてしまったこと。自民に安保を任せられないと思ったというより、「国際政治」「憲法」など“大文字”の政治テーマに関心を持つ層が減少したのです。
そしてもう一つが、日本は70代の投票率が高く、シルバーデモクラシーとも称されますが、高齢化はさらに進み、健康寿命との関連もあって投票しない高齢者が増えてきた。彼らの世代は右派も左派も共に憲法や安全保障に関心があったし、「保守」とか「革新」が何たるかを理解していました。でも、40代あたりを境目に政治におけるこうした大きな論点は関心外になってしまった。立候補者がいくら憲法や安保を巡る対立を訴えても響かなくなってしまったのです。
最近の選挙を見ていると、例えば自民も立憲民主党に対して「やるって言っておきながら高速道路無料化できなかった」みたいなディスりが目立つ。もはやイデオロギー対立ではない、与野党での国民を分断するような論点がなくなってしまったのです。かつて安倍晋三元総理は戦後レジームからの脱却を掲げ、安保法制を巡る議論で国民を賛否二分しましたが、その後の岸田文雄、石破茂の両氏にはできない。これも自民衰退の表れでしょう。分断=悪と思われがちですが、ある程度の対立軸がなければ、中国共産党の一党支配のようになる。骨太のテーマで分断や対立がないのはむしろ不健全です。
三浦瑠麗(みうら・るり)1980(昭和55)年、神奈川県生まれ。国際政治学者、山猫総合研究所代表。著書に『ひとりになること』『日本の分断』など多数。
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