エンタメ
Posted on 2025年08月07日 19:00

スズキ「ジムニーノマド」発売から4カ月で一時出荷停止…オーナーに広がる不安と疑念

2025年08月07日 19:00

「来週キーを渡せます」と告げられていたオーナーに、突如として降りかかった納車中止の報。スズキが新型「ジムニー ノマド」の国内ディーラー向け出荷を一時停止していたことが、共同通信など複数メディアにより報じられた。4月3日の発売からわずか4カ月という異例の事態である。

「ジムニー ノマド」は、1月30日に発表されたジムニー初の5ドアモデルである。全長は3850ミリに延長され、後部座席用ドアと285リッターの荷室を備えながらも、本格クロスカントリー仕様であるラダーフレーム構造、副変速機付き4WD、1.5L自然吸気エンジンを搭載している。最新の安全装備として、デュアルカメラブレーキサポートをいち早く採用し、発表からわずか4日間で国内のバックオーダーは5万台に達し、2月3日には受注が一時停止された。

 生産拠点はインド・グルガオン工場で、日本向けには当初月1200台の出荷枠が設けられていたが、7月からは月3300台に増強されていた。スズキはディーラーに対して「お盆前後に大量納車を開始する」との通知を出していた矢先の混乱である。

 現時点でスズキは停止の理由も、再開時期も公表しておらず、塗装剥離など品質不具合の噂はあるものの、明確な裏付けは確認されていない。

 同様の納車停止は、オーストラリアでも報道されており、日本仕様に限定されないグローバルな問題の可能性も指摘されている。業界アナリストは「短期間での増産が品質管理に悪影響を及ぼした可能性がある」と述べ、長期化の懸念を示している。

 国内価格は5速MTが265万1000円、4速ATが275万円。軽ジムニーと3ドア・シエラの中間的存在であり、ファミリー層からアウトドア愛好家まで幅広い支持を集めている。秋にはジムニー/ジムニーシエラ(5型)の一部改良も予定されており、ノマドと同様の安全装備の追加と価格アップ(約20万円)が噂されていたが、この混乱が今後のスケジュールに影響を及ぼす可能性もある。

 一部では、受注再開は2026年3月と囁かれていたが、今回の出荷停止によりその見通しも白紙に戻った。納車待ちのオーナーたちは、インドの生産ラインや輸送状況、部品供給などの最新情報を求め続けているが、疑念と不安が拭えない。

 無骨なジムニーに実用性を加えたノマド。その「5つ目のドア」が再び開かれる日は、果たしていつになるのか。オーナーたちの焦燥感は、まるでアイドリング中のエンジンのようにくすぶり続けている。

(ケン高田)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/8/5発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク