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記事全文を読む→小沢仁志「今はタバコも血のりもダメですし」/テリー伊藤対談(4)
テリー 日本の映画界って、今ベスト10とか見ると、ほとんどアニメじゃないですか。そういう状況はどう思ってるんですか。
小沢 だから世界に通用する日本映画はしばらく出ないです。世界に通用する役者も育ててない。気にしてるのはスポンサーの顔だけですよ。映画制作にテレビ局が入って、スポンサーを呼んでくる。そうするとキャスティングはドラマと同じになりますから。で、そういうスポンサーって、コンプライアンスにうるさすぎるんですよ。
テリー そうですね。
小沢 だって、ヤクザの親分がミンクのコートを着たケバケバしい愛人といるじゃないですか。そこにロールスロイスが迎えに来て、後部座席に座る。そうするとスタッフが来て、「すみません小沢さん、シートベルトしてもらえますか」って言うんですよ。最近の反社は、社会のルールは守らないけど、交通ルールは守るらしいです。
テリー そうなりますね(笑)。
小沢 それで2人ともシートベルトに縛りつけておいて、「小沢さん、もう少し女性に寄り添って、肩抱いてください」って。「届かねぇよ!」(笑)。今はタバコも血のりもダメですし。
テリー ああ、血のりもダメなんだ。確かにネットフリックスなんか見ると、そういう注意事項が出ますよね。「この作品は暴力シーンがあります」みたいなね。
小沢 でも、ネットフリックスは「地面師たち」とか、地上波ではできないことをけっこうやってますね。でも、日本って不思議なんですよ。「映倫」ってうるさいじゃないですか。
テリー うるさいですね。
小沢 でも、めっちゃエグい韓国映画は、ちゃんと映倫マークがついて、日本で公開されるんですよ。何でグロい外国映画はOKで、同じことを日本映画でやろうとすると、「これはダメ。ここは全部カットね」って言うんだろうって。ほんと、やりにくい。
テリー そうなんだ。
小沢 だから、今エンターテインメントですごいことをやろうと思ったら日韓合作で世界配給にしないと。「配給は全部韓国に委ねていいから」って言って。まぁ、韓国から「日本はいらねぇ」って言われるかもしれませんけど。
テリー 前にここで対談した時も「日本映画は韓国映画に負けてる」って言ってましたよね。
小沢 そうですね。俺、日本でアクションを確立したかったんですけど、どうしても日本では受け入れられないというか、お客さんに響かないので。でも、韓国のアクション俳優にマ・ドンソクという人がいて、彼の映画は当たるんですよ。
テリー 大人気ですよね。
小沢 だから、俺はあの人の拳がアジアのアクションを切り開くんじゃないかと思っていて。俺は彼と共演して、絶対に敵役をやります。それでずっと「誰かマ・ドンソクの知り合い、いない?」って言い回ってたら、(マ・ドンソク主演の)「犯罪都市 NO WAY OUT」で来日した時に、ちょっと会えて握手できたんですけどね。
テリー へぇ、有言実行ですね。
小沢 言霊っていうのがあるでしょう。俺、やりたいことはハッキリ言うべきだと思ってるんですよ。だから今回、本を出したのも「俺は今までこうやってきた。お前らも日和るなよ。今より過激に行こうぜ」っていうメッセージで。それが読んでくれた人に伝わればいいかなと思いますね。
テリーからひと言
松方さん、若山さん、健さん以外にも本には往年の映画スターのエピソードがたくさん出てくるんだよね。で、どれも本当におもしろい。小沢さん、語り部として、これからも語り継いでいってよ。
ゲスト:小沢仁志(おざわ・ひとし)1962年、東京都生まれ。1983年「太陽にほえろ! 」(日本テレビ系)でデビュー。翌年の「スクール☆ウォーズ」(TBS系)や映画「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズで存在感を示す。その他の主な出演作に北野武監督「3-4X10月」、TBSドラマ「ずっとあなたが好きだった」、阪本順治監督「新・仁義なき戦い。」、NHK大河ドラマ「八重の桜」など。また1995年に映画「SCORE」で初プロデュースを務めると、以降も映画製作に積極的に関わる。2021年、59歳の誕生日に開設したYouTube「笑う小沢と怒れる仁志」はチャンネル登録者数32万超の人気コンテンツに。最新著書「波乱を愛す」(KADOKAWA)発売中。
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