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記事全文を読む→【動物ミステリー】ネコの指って何本ある?「後足の指が1本少ない」のはなぜなのか
筆者の自宅には今、猫が3匹いる。2021年に1匹がガン闘病の末に死んでいるのだが、それを飼い始めたのは東日本大震災が起きた2011年だから、あれから11年にもなる。ところが不覚にも、いや、無知と言うべきなのか、猫の指が何本あるのか、お粗末にも初めて知る出来事があった。
現在の我が家の3兄弟のうち、いちばん下の猫と、金の短冊とボンボンがついたお気に入りの猫じゃらしで遊んでいた時のことだ。激しく動き回るうち、こちらの足を蹴って、伸びた爪で引っかかれそうになった。そろそろ爪切りのために動物病院に連れていく頃かなと思って、膝の間に抱えて両足の指と爪を確認してみた。
前後とも指は5本あると思っていたのに、後足は4本しかない。前後で指の数が違っている。不思議に思い、長兄猫を調べてみた。やはり前は5本で、後は4本。我が家の猫は変なのか。猫の後足は4本で正しいのかと家族に聞いてみると、
「そうだよ。えっ、知らなかったの!?」
「そう。今、初めて知った」
「でも、知らない人も結構多いというか、いるみたいだよ」
「どうして前後で違っうの?」
「それは知らないけど」
もっと指が多い猫もいるそうで、それは多指猫と呼ばれるらしい。ただし通常、猫は前足は5本指×2=10本、後足が4本指×2=8本。前後合計で18本指だ。
前足の5本指は人間と同じで親指、人指し指、中指、薬指、小指のような感じだが、実情はそうではなかった。人の親指にあたるものは、他の4本から下に離れたところにあり、狼爪(ろうそう)という。なぜ前足に1本多く、狼爪があるのか。
狼爪は歩行時は地面に触れず、木登りの時などに木を引っかける、あるいは引っ掻くのに便利な指だという。確かにキャットタワーなどを登る時には便利そうだ。
これも家族と話してみた。
「猫が木に登る時の前足は足というより、手という気がするんだよね。人間が木登りする時には引っかかる物を手でつかんで、よじ登っていくイメージ。そのためには親指が絶対に重要」
「手で引っかけて、後足でグングン上に押し上げていくということね」
まさにそれだろう。
一方、後足の指が4本となることで便利なのが、ジャンプする時だという。指が1本少ないことで、ジャンプする力を集中させることができる。もともとは5本だったが、後足は引っ掻いたりするのに邪魔だとか、ジャンプするのに必要がないといった理由なのか、退化して前足の親指にあたる5本目、狼爪がなくなったようなのだ。
ちなみに、後足はまっすぐ床に伸びているのではなく、「く」の字のように曲がっている。4本の指とこの曲がっている構造がジャンプの推進力のようで、一般的に猫は2メートルくらい飛ぶことができる。
前足と後足の指の本数の謎はなんとなく解けたのだが、以前から疑問に思っていることがある。爪切りに連れていく時にいつも気が付く、前後の足の爪の長さだ。
前足の爪先は鈎のように曲がり、先が細く尖がって伸びているのに、後足の爪先はずんぐりした感じで丸い。中には前回、爪先を切った時からそれほど変わらないと思える長さの爪もある。それだけ前後の足の機能が異なる、ということなのだろう。
とはいえ、総じて猫の情報は理路整然としていない、科学的ではないと感じてしまう…。
(峯田淳/コラムニスト)
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