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記事全文を読む→こんなにも違う【「ネコの寝姿」観察記】人間のように枕に頭を乗せたり目を開けたまま…
猫が「かわいい」と思うのは、その寝姿ゆえである。これに異論がある人はおそらく、いないと思う。
一般的に猫は、半日から1日の3分の2は寝て過ごすといわれているから、一日の半分くらいは「かわいい姿」ということになる。
もっとも、寝る、眠るにしても、我が家の3匹(ガトー、クールボーイ、そうせき)はそれぞれ三匹三様で、こんなにも違うのかと思うことがしばしばある。
ガトーは人に対する警戒心が皆無といっていい猫だから、安心しきって寝る。その最たるものが、大得意のヘソ天になり、そのまま寝入ってしまうことだろう。その際、前足を小さく折るようにするのだが、これがまた愛くるしい。
ガトーには定着させているルーティンがある。最近は筆者が仕事部屋でそのまま寝てしまうことが多いのだが、ガトーはそれを知ってか、寝室の我がベッドをいつの間にか占領している。
まるで人間がするように枕に頭を乗せて、スヤスヤ。近づくと察知するのか、大きく深呼吸し、お腹を膨らませたりへこませたり。幸せなひと時なんだろうなと、つくづく思うのだ。
サプライズは、そんな中でいきなりクシュッとクシャミをすること。なぜ、クシャミなのか、それはわからない。
夏場は暑いので、床や玄関のたたきにお腹をべったりつけた状態で、気持ちよさそうにしている。
クールボーイは不思議な猫だ。人に懐かず警戒心が強いので、人の気配を敏感に察知するのはわかる。だが、寝ている時は無警戒になるだろうと、普通は思う。
ところがガトーのように、グッスリ寝ているのを見たことがない。寝ているのかなと思いながら近づくと、必ず目を開けている。ちょっとボンヤリ気味ではあるけれど。
そんな時に、小さく声をかけてみる。さらに手を近づけると、またいつもの「シャーッ」をかましてくる。寝ていても常に誰かが襲ってこないか、用心しているのだろう。
クールボーイの定位置は、寝室の押入れの奥の暗い場所だ。だが気温が30度を超えるような真夏には、奇妙な行動をとる。自宅の3階にはエアコンを入れていないので、蒸し風呂のようになっている。なぜかそこで寝ていることがあるのだ。
つい人間のように、サウナにでも入っている気分になるのかと思ってしまう。猫は元々、砂漠に生息していたといわれているから、クールボーイは3匹に中では最も原始的なのかもしれない。
そうせきが面白いのは、オンとオフがはっきりしていること。朝方に「遊んで攻撃」が始まると、階段の上り下りから猫じゃらしでの3回転、4回転捻りなど、際限がない。
どれだけ元気なのか、エネルギーがあり余っているのかという感じなのだが、午後帯になるとスイッチが切れたかのように、動かなくなる。まるで電池切れのオモチャだ。声をかけても目を覚まさない。もし目を開けたとしても虚ろな表情で、ボンヤリしている。
近づいてもピクリともしない時は、どこか悪いのかと心配になる。それでも夕方になると、子供みたいに「ニャー」と鳴きながら姿を現す。
寝る場所も他の2匹とは異なる。大好きなのは、脱いで床に放ってあるシャツや短パンの上。そのニオイが好きだからとしか思えないが、変態チックなのだ。
それからドーナツのように真ん中が丸く空いているクッションの上とか、腰痛対策で椅子に乗せている、競馬のジョッキーが使う鞍のような座椅子の上とか、変化に富んだ環境が好みらしい。寝心地はどうなのかだろうかと、気になってしまうが。
そんな変な嗜好はあるのだが、朝方などに気が付くと、足元に長く伸びて寝ていることもあるし、アンモナイトのように丸くなって寝ていることもある。その姿が無警戒で、まるで赤ん坊が親の愛情を受け、安心しきっているようにしか見えない。かけがえのない姿だ。
そうせきはいずれにしても、飼い主の傍にいる。飼い主を横に見ながら心地良い場所を探し、体勢を変えつつ寝ているということなのだろう。
(峯田淳/コラムニスト)
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