記録的猛暑に見舞われる今夏、エアコン室外機の「耐熱性能」が改めて注目されている。特に話題を集めたのが、ダイキンが展開する「外気温50℃まで耐えられる室外機」だ。一部機種(Dシリーズ)には、カタログに「高外気タフネス冷房(外気温50℃対応)」...
記事全文を読む→村田雄浩 悩んで出演した同性愛映画で数々の賞を受賞/名バイプレイヤーが語る「我が役者バカ人生」
春クールに放送された小芝風花主演のBS時代劇「あきない世傳 金と銀2」(NHK)で、主人公の恩人である江戸商人を演じた村田雄浩氏(65)。16歳の時、技術スタッフに憧れて「劇団ひまわり」に入団して以来、数多くの作品に出演してきたが「商人役は初めてだった」という。そんな村田氏が半世紀にわたる役者人生を振り返る!
「初映画は79年の『思えば遠くへ来たもんだ』(松竹)です。当時は田舎から出てきた朴訥な青年役が多かったけど、まさにそれ。無口で台詞も少なくていいやと思いましたが、黙っていなくちゃいけないっていうのは難しいことだと知った作品でした。僕はものすごく運がいいんですよ。自分の雰囲気に合うオーディションによく行けたから」
仕事は決まるが、バイトは続けていた。深夜から早朝までゲームセンターで働き、寝ずにオーディションに参加する日々だった。
「日雇い労働もしました。高田馬場の公園で仕事を求めてウロウロして。おばあちゃんがでっかい釜で、何の肉だか野菜だかわからない汁を作って『一杯飲んでけ』って。何回、使い回したかわからない毛羽立った割り箸で食べてから仕事に行くんです。で、よく、松竹の衣装部屋で寝かせてもらいました。あの時の衣装さんには助けられたなぁ」
エキストラも掛け持ちして、現場では怒鳴られ、殴られることもあったが、劇団の小道具として使える物はないかと、ゴミ捨て場を漁ったこともあるぐらい、とにかく芝居がしたい一心だった。
転機が訪れたのは、映画「おこげ」(92年、東京テアトル)の主要人物であるゲイ男性役にキャスティングされたことだった。
「作・監督・脚本の中島丈博先生が誰に聞いたのか、うちの劇団(当時はアクターズ・スリル&チャンス)を見に来られて。大河ドラマも書いている人だったので興奮していると、上下舐めるように見られて『あんたが村田くんか。おもしろかった』と言って脚本を置いて帰られたんです。読むと、すごく優しくて愛情深い、いい本だなと。この映画に出たいと思いました」
同作はゲイのカップルと若い女性の交流を描いた物語で、男性同士の生々しいベッドシーンもある。劇団の仲間に相談すると「絶対にやらないほうがいい。これに出てお客さんが離れたらどうするの?」と反対されたが、葛藤しながらも出演を決めた。
「でもね、登校拒否状態になるわけですよ。ベッドシーンの撮影に行きたくなくて(笑)。本当にキスをするし、相手役の中原丈雄さんの頭が股間にくるし。中原さんに相談すると『中島先生に任せておけば間違いないから、ちゃんとやろう』と腹をくくっている。それなら俺も、とキスシーンに臨んだら、興奮しすぎて中原さんの唇を噛み切っちゃった(苦笑)。でもこの映画、同性愛が主軸の作品ということで、公開されないかもしれないという事態に陥ったんです‥‥」
一方、伊丹十三監督の映画「ミンボーの女」(92年、東宝)のベルボーイ役のキャスティングが難航していた。伊丹監督は何人かの俳優の名前を挙げたが、なかなか決まらない。以前から村田氏をどこかで起用したいと考えていたキャスティングの田中忠雄氏が村田氏を提案すると、伊丹監督は「この人にしましょう」と快諾したという。
「伊丹監督は的確な一言ですべてを伝えるような人なんですね。こっちも『なるほど!』と思うことがずっと続く楽しい撮影でした。そして大々的に公開されると『この村田ってのがメインの映画があるらしい』と『おこげ』の存在が明らかになり、新宿と大阪の2館だけで公開されたんです。伊丹さんのおかげですね」
村田氏は「おこげ」で日本アカデミー賞助演男優賞のほか、多くの映画賞を受賞するのだが、改めて「運がよかった」と話す。
「もう1つの転機は、1年前に独立したことですね。それまでの事務所は昔なじみがマネージャーだったんですけど、友達としてはよくても、仕事としてうまく成り立たなくなってきて。これは離れたほうがいいのかもと思っても、決断できずにいたんです。『このまま役者をやっていていいのか』とまで思っていましたからね。最終的には妻が『そんなんじゃダメだ』と怒ってくれて、個人事務所を立ち上げたんです」
役者一筋の大ベテランが「初めてお金の流れや事務所のあり方を知り、視野が広がった」と、清々しい表情で続ける。
「独立して一発目は『令和サスペンス劇場』で、内藤剛志さん主演の『旅人検視官 道場修作』(BS日テレ)の第3弾だったんですけど、撮影スケジュールをLINEに送ってもらうのも初めてで(笑)。今まで知らなかったことや、できなかったことができるようになると、うれしくなるんですよね。請求書を送っただけで『俺、送ったよ!』って言いたくなりますもん(笑)。長年役者をしていますけど、この年になってまだそんなことをやっているのがいいんだな、とつくづく思います」
村田雄浩(むらた・たけひろ)1960年3月18日生まれ、東京都出身。「思えば遠くへ来たもんだ」で映画デビュー後、NHK大河ドラマ「徳川家康」(83年)などを経て映画「ミンボーの女」でその名を轟かせる。ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系)の人気シリーズをはじめ、数多くの作品に出演。国際映画祭15冠を獲得した公開中の映画「事実無根」(MomentumLabo.)では、ホームレスとなった元大学教授を熱演中。
アサ芸チョイス
胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...
記事全文を読む→気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...
記事全文を読む→急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...
記事全文を読む→