芸能
Posted on 2025年11月08日 20:00

【大物芸人たちの原点】停電で暗闇の地下鉄車内で叫んだケンドーコバヤシに友人が放ったひと言

2025年11月08日 20:00

 職業は憧れで決めてはならない。専門家によると、職業選びについては、すでに原体験があるかどうかが肝要らしい。例えば日記すら書いたこともないのに、小説家を目指すのは無理がある。自分の「スキル(適性)」がわかっていない状態だからだ。
 お笑い芸人に関していえば、モテたくてなる者もいれば、もちろん笑いの原体験を持つ者もいる。

 明石家さんまは多くの笑いの原体験を持つ、サービス精神旺盛な男だった。学生時代の運動会で大勢の観客を相手に、さんざんボケまくっていたのだ。「ドン!」の合図でいきなり逆走したりした。
 部活対抗リレーでは、最終ランナーが来賓席の前でみんな横一列になり、歩きながらゴールをしようとした。この時、キレた教師に「運動会中止じゃー!」と追いかけられ、正座させられたという。

 それでも、
「怒られても笑わせたい気持ちの方が勝った」
 さんまがそう振り返って語る。
「クラス対抗リレーで、グラウンドに封筒を置いといて、1人だけ借り物ゲームのフリしたりな。『え~っと、女の人の靴やな』とか言うて」
 運動会をお笑いの舞台ととらえ、ドッと観客の笑いを誘っていたのだ。

 ケンドーコバヤシにも、芸人を目指すきっかけとなった体験がある。中学生の時、乗っていた地下鉄で突然の停電に遭った時のことだ。真っ暗な車内でざわつく乗客を前に、ケンコバは叫んだ。
「この世は終わりだー!」
 一瞬の沈黙のあと、車内は大爆笑。電車を降りた後に友人から。
「お前、吉本に行った方がええんちゃう」
 と言われたことが、芸人を意識するきっかけになったという。
「もしあの停電がなかったら、芸人になってなかったかもしれない」
 本人はそう明かしている。まさに「緊張と緩和」を体で覚えた瞬間だったのだ。

(坂下ブーラン)
1969年生まれのテレビディレクター。東京都出身。専門学校卒業後、長寿バラエティー番組のADを経て、高視聴率ドキュメントバラエティーの演出を担当。そのほか深夜番組、BS番組の企画制作などなど。現在、某アイドルグループのYouTube動画を制作、視聴回数の爆発を目指して奮闘中。

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