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記事全文を読む→今季「戦国J1リーグ」の大問題「2.40」を生んだ欧州リーグとの違いと「3バックシステム増」
2.40。この数字は、今季のJ1リーグにおける1試合平均得点数であり、史上最少の数字だ。その理由はハッキリとしていないが、3バックシステムが増えたことで攻め込まれた時に両ウイングバックを下げ、5バックにして守りを固める、ということがあるだろう。
ただ、欧州の主要リーグを見ると、毎シーズン1試合2点以上を取る攻撃的なチームが存在するのに対し、Jリーグは今季も2点以上を取るチームは出てこなかった。「戦国Jリーグ」と言われて力の差がなく、どこにも優勝のチャンスがあるとされる。しかし、リーグ20チームで1チーム年間38試合を戦い、各試合で2点を取れればシーズン76点となるのだが、今季の最多得点チームは川崎フロンターレの67点で、遠く及ばない。
サッカーは点を取るスポーツであり、守るスポーツではない。それを考えると寂しいシーズンだった。
振り返れば鹿島アントラーズが9年ぶりの優勝。これが大きな話題となった。特に終盤の勝負強さは、往年の強さを彷彿させた。それでもチームはまだ満足していない。それだけ高い目標を目指している証拠だ。
リーグを盛り上げてくれたのは、2位の柏レイソルと3位の京都サンガFCだろう。
柏は昨季、最終戦でなんとか残留を決めた。今季はリカルド・ロドリゲス監督を招聘し、徹底したポゼッションサッカーへとスタイルを変えた。徳島ヴォルティス、浦和レッズで指揮を執っていた時の教え子を補強してチームの中心に置いたこともあるが、監督就任1年目からこれだけ完成度の高いチームを作ったのは、さすがとしかいいようがない。
優勝できなかった理由はやはり、上位チームに勝てなかったことだ。特に優勝した鹿島には2戦2敗。それが勝ち点1及ばなかったところに繋がる。
3位の京都も残留争いが続いたが、今季は首位に立つなど、シーズンを通して安定していた。曺貴裁監督の5年目で、積み重ねてきたものが結果に結び付いた。
圧巻だったのは、191センチの長身FW原大智をセンターフォワードではなく、左のウイングで起用したこと。スピードと運動量があり、8アシストはリーグ4位だった。
忘れられないのは35節の鹿島戦。1-0でリードし、完全な京都の勝ちゲームだった。アディショナルタイムは6分。その試合終了間際の95分52秒、鈴木優磨に同点ゴールを決められ、優勝争いから脱落した。
初のJ1を戦ったファジアーノ岡山の健闘も忘れてはいけない。チケットが手に入らず、ホームエリアの席は全試合、完売したという。確実に勝ち点を積み重ねての残留は見事だった。
サポーターにとって、J1残留は半信半疑だったのではないか。現に開幕当初、ゴール裏のサポーターが掲げたのは「J1を楽しもう」という言葉だった。それが勝ち点を重ねるうちに「J1永住」へと変わっていた。
2026年のシーズンから、Jリーグは秋春制に移行する。酷暑の夏を少しでも避けるため、というのがひとつの理由だ。だったら、もっと攻撃的なサッカーを見せてほしい。優勝した鹿島、2位の柏なら1試合2点以上のゴールを期待できるはずだ。
(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。
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