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1月3日にアメリカがベネズエラの首都・カラカスを進行し、同国のマドゥロ大統領夫妻を拘束し、国際世論が紛糾している。日本でも多くの新聞やテレビ等では、「米軍にGOサインを出したトランプ大統領は国際法違反だ」「アメリカが麻薬流入問題を隠れミノにして石油利権を奪いに行ったのは明白」など、批判的な報道が多く目についた。
今回の騒動を巡る報道で初めて知った人も多いと思われるが、実はベネズエラは中東の国々を上回る世界最大の原油埋蔵量を有する国である。しかも、国としてはアメリカよりもむしろ中国・ロシアに近く、アメリカが自国ではなく反米意識の強い勢力にミノな石油が流れることを嫌った側面は間違いないとも言われている。実際に同6日には、ベネズエラがアメリカに最大5000万バレルの原油を引き渡すことも発表された。だが、環境エネルギーと国際政治を専門とするシンクタンクの関係者はこう言う。
「マドゥロ政権はエネルギー問題についてほとんど無策で予算もあまりかけていませんでした。膨大な埋蔵量を持て余していたと言ってもいい。トランプは大統領である以前に世界でも有数のビジネスマンです。死蔵する原油をアメリカ主導で活用する、というプランに目を付けたのは自然な流れで、大局的には両国のためでもあるとも言えます」
さらにそのマドゥロ大統領拘束についても、自国の大統領にもかかわらず、国民から賛辞と感謝の声が止まらないというのだから驚きだ。
「ベネズエラは、99年のチャベス前大統領から後任のマドゥロ大統領に至る独裁政権国家。生活苦に耐えかねて難民となったり、国外退去して過ごす富裕層の総数は約800万人とも言われます。同時に国内では経済政策の失敗でハイパーインフレが起き、国民の生活はボロボロ。軍部を掌握するマドゥロ大統領は、経済制裁を無視した違法な原油の採掘や麻薬密売ビジネスにも手を染めており、上層国民だけが潤う状況が続いていたのです」(前出・シンクタンク関係者)
もちろんトランプ大統領が純粋にベネズエラ国民を憂いて政権打倒に動いたのではない。自国の利や、自身の支持率上昇を見越していることは間違いのない事実だろう。だが、今や全世界の人間がインターネットやSNSを駆使する時代だ。ある18歳のベネズエラ人少女は、マドゥロ大統領の高速後に、SNSにこう投稿した。
「アメリカやトランプ大統領を批判するすべての人たち、18年間独裁政治の国に住んだことがないなら黙っていて」
(志野原旭)
大手メディアの政治記者等を経て独立したフリー2年目のライター。国内外の事件、政治の記事を主に雑誌・WEBメディアに寄稿している。
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