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記事全文を読む→【逮捕】大阪・中津「地面師が勝手に土地売却5億円」地価上昇率130%バブルが作った「詐欺師の聖地」
「まるでドラマの世界がホンマのことになったみたいやな」
大阪の不動産業者がそう言って驚く事件が起きた。舞台は再開発が進む「うめきた」エリアに隣接する、大阪市北区中津。地価上昇率130%というこの一等地で、80代の男性が所有する約800平方メートルの土地と建物が、本人の知らないうちに「乗っ取られていた」のだ。
大阪府警は1月14日、大阪市中央区の司法書士・松本稜平容疑者ら2人を電磁的公正証書原本不実記録・同供用などの疑いで逮捕。その手口はまさにNetflixの大ヒット作「地面師」そのものだったのである。
「犯行グループはドラマさながらに役割を分担。まずは所有者である80代男性のなりすまし役を仕立て、偽造した運転免許証で法務局を欺いた。次に松本容疑者がオンライン申請を悪用し、実体のないペーパーカンパニーへと所有権を移転。2カ月後にはこの土地が5億円という価格で不動産市場に放流されたというわけです」(全国紙社会部記者)
万博バブルに沸いた大阪ではここ数年、掘り出し物件を求める業者による「万博狂騒曲」が激化していたが、そうなれば獲物を求め、ハイエナたちが群がるのは自然の摂理だ。
特にターゲットとなった中津周辺は、JR大阪駅北側の再開発エリア「うめきた」にほど近く、高層マンション建設が相次ぎ、古い住宅街から「金を生む一等地」へと変貌。
とはいえ、情報に疎い高齢者が所有する広大な古い土地が多いことから、不動産業者らの間では、色々な意味で「超優良物件」だとされてきた。
「万博バブルにより、中津周辺の基準地価はこの10年で、130%も上昇していますが、このあたりは今回の事件で狙われた80代男性同様、長年この地に住み続け、気が付いたら超一等地の資産家になっていた、という人は多い。さらに権利関係が複雑な古い土地が多いことから、様々な登録手続きがデジタル化、オンライン化されている。その流れについていけない高齢者は、地面師にとっては好都合な存在であり、格好の獲物になっています」(前出・社会部記者)
大阪では昨年12月、ミナミのビル3棟を舞台にした14億5000万円もの巨額詐欺事件で、主犯格の男に懲役10年の実刑判決が下った。指示役が秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」を通じ、実行役に指示。奪われた14億円超のうち11億円以上が闇に消え、いまだ回収の目処は立っていないという。
現時点で中津の事件との関連は明らかになっていないが、その背後に大阪の土地を「狩場」とする犯罪組織があることは明らか。活況を呈した大阪・関西万博、そしてカジノを含むIR誘致と、不動産バブルの恩恵をこうむる大阪が「詐欺師の聖地」となりつつある。
(灯倫太郎)
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