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記事全文を読む→鎌倉幕府の成立に関わった僧侶は「常軌を逸したストーカー殺人犯」だった!横恋慕した人妻の屋敷に忍び込み…
茨城県水戸市のネイリスト女性が犠牲になった、元交際相手によるストーカー殺人が世間を騒がせているが、鎌倉幕府成立に関わった人物が、ストーカー殺人の犯人だったことを知っているだろうか。しかものちに僧侶になったというから驚きだ。
平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて存在した文覚という武士真であり言宗の僧侶で、俗名は遠藤盛遠。文覚上人、文覚聖人とも呼ばれている。生まれは推定で保延5年(1139年)とされるが、生没年ともに正確には分かっていない。
鳥羽天皇の皇女統子内親王に仕え、17歳から19歳の頃に出家したと伝わっている。その理由はストーカー殺人だった。彼は同僚で従兄弟だった源渡を夫に持つ人妻・袈裟御前に横恋慕。その執着ぶりは常軌を逸しており、対応に困った袈裟御前は一計を案じた。文覚を諦めさせるため「夫を殺してくれたら付き合ってもいい」と無理難題を突きつけたのだ。
この時代に殺人は大罪であり、さすがに諦めると思ったのだろうが、文覚は真に受けた。袈裟御前の屋敷に忍び込み、布団で寝ているはずの源航を殺害した。ところが、その死骸は源渡ではなく袈裟御前のもので、行動を察知した彼女が自らを犠牲にして、事態の収拾を図ったのである。
まったくもって身勝手なストーカー男だが、好きな女性を自らの手で殺害してしまったことで、仁安3年(1168年)、空海ゆかりの京都高雄山神護寺へ参詣。この寺で出家を決意する。
だが僧侶になったからといって、思い込みの激しい性格がすぐに変わるわけではない。承安3年(1173年)、時の権力者である後白河天皇の法住寺御所にまで参上して神護寺への荘園寄進を強訴するなど、度を越した行為を連発。ついに源頼政の知行である伊豆国に流されてしまう。
ところが、何が幸いするか分からない。この地で当時、流されていた源頼朝と知り合い、鎌倉幕府の成立と、その後の政治に関わっていく。
しかし頼朝が死去すると様々な政争に巻き込まれ、今度は佐渡に流される。建仁2年(1202年)に一度は許されるが、翌年、後鳥羽上皇に謀反の疑いをかけられ、対馬国に流罪となってしまう。
ただ、目的地に向かう途中に客死したと伝えられている。稀代のストーカー殺人犯の人生は、波乱万丈そのものだった。
(道嶋慶)
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