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記事全文を読む→六代目山口組と九州ヤクザ「知られざる絆」(2)最後の抗争事件から丸1年が…
山口組を創設した山口春吉初代の祥月命日に当たる1月17日、初代が眠る神戸市内の霊園に最高幹部らが姿を現した。
この日は阪神・淡路大震災31年目の慰霊日と重なったこともあり、献花を手にした市民の姿も多く見られた。そうした中、駐車場に白色のワンボックスカーが到着。事務局次長を務める三代目岸本組・野元信孝組長と五代目𠮷川組・𠮷村俊一組長が降車すると、その足で初代の墓前へと向かった。献花、供物、蠟燭、線香など、野元組長から慶弔委員見習の立場にある𠮷村組長へ、墓参時の作法がレクチャーされたのだ。
準備が整うと、最高幹部の到着を待つばかりとなった。そこへ車両を横付けにして到着したのは、中田浩司若頭補佐(五代目山健組組長)であった。
到着後すぐに、中田若頭補佐は初代の墓前に足を向ける。手を合わせ黙禱して焼香を済ませたあとは、同霊園に眠る二代目時代の幹部の墓に向かい同じように合掌した。墓参を終えた中田若頭補佐は野元組長、𠮷村組長に労いの言葉をかけて、帰路についた。この日の神戸市内は、かつて騒乱の激戦地だったのが嘘のように、鎮魂の思いと静寂のうちに過ぎていったのだ。
思えばちょうど1年前、神戸市内では「最後の分裂抗争事件」が発生していた。現場となったのは、神戸山口組・井上邦雄組長の自宅であった。
25年1月19日午後6時過ぎ、神戸市北区の井上組長宅の敷地内で火災が発生。一帯は消防車や救急車の赤色灯で真っ赤に染まり、駐車場の車両2台と、フェンスや物置の一部などが炎に包まれた。敷地内から出てきたところで警察官と鉢合わせした実行犯は、六代目山口組の直系組織、二代目國領屋一家の鈴木正二元幹部だった。鈴木元幹部はその場で公務執行妨害の現行犯として逮捕された。
鈴木元幹部の裁判は粛々と進み、昨年11月、懲役10年の求刑に対し、懲役8年の実刑判決を受ける。
山口組事情に詳しいジャーナリストが言う。
「井上組長宅襲撃から1年、六代目山口組と敵対組織との間に抗争事件は1件も発生していません。その間、昨年4月に六代目山口組は、実質的な抗争終結宣言の文書を兵庫県警に提出。髙山清司相談役が竹内若頭に指揮官の座を譲り、組織の刷新と改革が進められました」
そして迎えた昨年の12月13日、六代目山口組は実に7年ぶりとなる組行事「事始め」を復活させる。司組長からは、
「これからも一枚岩で、気持ちを新たに組をもり立ててほしい」
という旨のメッセージが伝えられ、敵対組織の存続いかんにかかわらず、新しい山口組の歴史を切り開いていくトップの決意を直参全員で共有したのだ。
「15年8月以降、初めて何の暴力事件も起きない1年を過ごしたことで、山口組の新時代を築くという司組長の思いがより強く伝わったはず。このタイミングで山口組の創設者である春吉初代の供養を行った中田若頭補佐らも、墓前で偉大な先達に六代目山口組の発展とそこに向ける覚悟を報告したことでしょう」(ジャーナリスト)
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