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Posted on 2026年02月02日 07:45

【「背中におでき」老ねこ看病記~後編】息を引き取ってから苦しそうな表情が少しずつ…翌日は見たことがない笑顔に

2026年02月02日 07:45

 筆者の連れ合いの従妹が飼っている、18歳の老猫チーコ。昨年あたりから背中におできがあることが判明し、それがどんどん大きくなっていった。そのうち背中や腰の周辺に脂みたいなものが出るようになるとその脂が毛を巻き込み、さらに出血もして、患部がどんどん大きくなっていった。それがやがて8センチくらいの大きさに…。

 動物病院に連れて行ったのだが、全身麻酔による手術を行うと、術後に目覚めない可能性があること、悪性であればきれいに治る可能性が低いことを告げられた。結局、手術をせずに痛み止めの薬で対処することにしたという。

 薬を飲んで普段通りの生活を送っており、飼い主からは「頑張っています」というLINEが送られてきた。困っていたのは18歳でもう目が見えなくなっているので、トイレがわからずお漏らしすること。そこで和室のトイレ周りに低い囲いを作って出られないようにし、手前にはペットシーツを敷いて対応したが…。
 それから1カ月後の1月21日、連れ合いの従妹からはこんなLINEが。
「オシッコをあちこちにするのでペットシーツがすごい枚数で、45Lのゴミ袋が週に3枚くらい必要な時もあります」
 同時に送られてきた写真を見ると、囲いの中には暖房、ホットカーペット、加湿器と寒さ対策は万全。チーコの他にクルミという猫も飼っていて、心なしかチーコのそばにいることが多くなったのだと。

 さらに4日後の1月25日に、またLINEで連絡があった。
「昨日の夕方にチーコが息を引き取りました。18歳と5カ月でした。背中のデキモノが大きくなって痛みとの闘いでしたが、頑張りました。大変だったけど、寂しくなります。火曜日(27日)には火葬して共同墓地に埋葬します。ボーッとしています」
 やっぱり長くはもたなかったのかと思うと、言いようのない気持ちに。よその猫でも、失った時の彼女の喪失感を思うと、正直言って言葉にならない。チーコが虹の橋を渡った時は、こんなふうだったという。
「息を引き取ってすぐは苦しそうな表情が少しずつ少しずつ変わってきて、翌日はこれまで見たことがないような笑顔でした」

 その後、送られてきたのはこんなLINEだ。
「これまでは朝、起きるとボ~ッとしながら1階に降りて、トイレの片付けなどをしましたが、昨日からその作業がないので、不思議な感覚です。お薬生活は8年近く、最近は1日に3回の薬の投与とペットシーツ替えをやっていました。朝はなんだかんだと1時間はかかっていました。チーコがいなくなって、部屋がとても広く感じるのが不思議な感じです」

 火葬が済んでからはというと、
「トイレのこととかいろいろやってくれた主人も、チーコが日に日に弱っていくけど、春か夏くらいまで頑張れるか、なんて思っていました。でも、もたなかった。そしていちばんこたえているのがクルミだったことも悲しくて。クルミにチーコを見せた後は、2階から降りてこなくなったんです。食事もしないで、トイレもなし。このまま弱ってしまうのかと思い、慌てて好きそうなウェットを買ってきて食べさせたら、少しずつ落ち着きました」

 火葬後は骨をきれいに並べてくれたという。のど仏も残っていたのだが、それはだいたい火葬した猫の2割くらいにとどまるのだとか。担当の人に「大事にしていたのがわかります」と言われた時は、もう言葉にならなかったのではないか。
 残念なのは、足の軟骨がなくなっていたこと。生きている時に骨がすれて曲がってしまったためだが、痛みがあったのではないかと思ったそうだ。

 虹の橋を渡った直後の喪失感、そして時が過ぎる間の喪失感…。何がペットロスなのか、どう変わっていくのかは人それぞれに違いない。チーコがいなくなったことで、残されたクルミは猫なりにどう克服していくのだろうか。
 猫との共生で考えさせられることは多い。

(峯田淳/コラムニスト)

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