エンタメ
Posted on 2026年02月07日 18:02

藤波辰爾×小佐野景浩「“新日本VS全日本”プロレス闘争50年史」対談(3)デビュー55周年で72歳現役!

2026年02月07日 18:02

小佐野 でもSWSが出てきたことによって日本のプロレス界がそれまでの「馬場商店」「猪木商店」から企業に成熟しましたよね。藤波さんも99年6月には坂口さんを継いで新日本の社長になりました。当時の新日本は橋本真也VS小川直也で橋本が事実上KOされて、新日本最強神話が崩れた後で大変な時期でしたが‥‥。

藤波 あの頃は新日本の中でいろんなことがあって、新日本の基礎を作った坂口さんに取って代わるっていうのは‥‥でも、引き受けざるを得なかったね。

小佐野 新日本の歴史を振り返ると、いちばん損した社長は藤波さんだと思います。

藤波 でも、何で引き受けざるを得なかったかっていうと、これはもう自分が引き受けないと、とんでもない第三者に渡ってしまう。僕の持論は、プロレス界っていうのはどうであれ、旗を振る人はやっぱりレスラーじゃないとファンから顔が見えないというのがあってね。いろんな人が団体を受け継いでくれたんだけど、今の社長はレスラー出身の棚橋(弘至)だから、よかったと思っていますよ。

小佐野 00年11月には橋本を解雇せざるを得なくなったり、01年1月には武藤敬司、5月に長州さんまで新日本を去ってしまいましたが、それでも藤波さんは社長を続けて‥‥。

藤波 別に開き直ったわけじゃなくて、要するに、自分がどうなるにしろ、このプロレス界で何だかんだあっても、新日本プロレスは生き残る強さを持っていると信じていたからね。

小佐野 気づけば、新日本も全日本も旗揚げから半世紀以上の歴史を重ねて今日があります。

藤波 昭和の時代は、馬場さんと猪木さんの火花散る興行戦争だったね。電柱に全日本のポスターがあったら、みんな破って、その上に新日本のポスターを貼って(笑)。新日本の宣伝カーが全日本の会場に行って“来週はウチがやります”ってボリュームを上げてね(笑)。そういう切磋琢磨があって、今のプロレス界があると思いますよ。

小佐野 藤波さんは04年6月まで5年間、新日本の社長を務め、06年6月に退社して無我ワールド・プロレスリング‥‥現在のドラディションを旗揚げして、今も現役です。(トークイベントが開催された)今日12月28日に72歳の誕生日を迎えましたが、今後については?

藤波 僕は辞めるっていうのは今のところまったくないね。それは、いつかはリングに上がりたくても上がれない‥‥体が言うことをきかなくなる時がくるだろうけどね。今も腰に爆弾を抱えてるし、膝も痛いとかあるんだけど、リングに上がる時間が近づくと体が準備をするんだよね。道場、ジムに行って汗をかいて、最低限、自分で動けるように調整しちゃう。それは自分の中の勝負でね。それと55年も現役でやってるから現状のプロレス界が見えてるわけですよ。これが60年経った時にプロレス界がどうなってるかを見てみたいしね。僕が引退宣言した時に、誰が自分の前に立ってるんだろうね? 今の選手じゃなくて、まだデビューしてない選手が出てくる可能性もあるよね。これを言うと笑われるんだけど、72歳になったのに“俺、将来何やろうかな?”って思っているから。だから今の自分に引退の2文字はないです!

藤波辰爾(ふじなみ・たつみ)70年6月、16歳で日本プロレスに入門。 翌71年5月9日デビュー。 72年3月、新日本プロレスの旗揚げ戦から参加し、第1試合に出場した。現役プロレスラー。

小佐野景浩(おさの・かげひろ)元「週刊ゴング」編集長で、84年の創刊から全日本プロレス、ジャパン・プロレス、FMW、SWS、WARの担当記者を歴任。06年からはプロレス大賞選考委員も務めている。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年09月14日 11:30

    AIは本当に人類を終わらせるのか。専門家のとある主張が世界を震撼させている。その「AI終末論」は、AI開発企業アンソロピックに勤めていた元研究員、ジェイコブ・コクソン氏によるもの。Xで「AI研究関係者の多くが、AIは今後10年以内に人類を破...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    事件
    2026年09月16日 20:30

    「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物「エトミデート」は、広島カープに大きな衝撃を与えた忌まわしいブツだ。元広島カープの羽月隆太郎氏にこれを譲り渡したとして医薬品医療機器法違反の罪に問われた会社役員・滝口涼介被告の初公判が9月16日に広島地裁で...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    社会
    2026年09月17日 07:15

    20世紀最大級のミステリーと言われてきた、イギリス・スコットランドのネス湖に生息するという未確認動物(UMA)の「ネッシー」に、再び熱い視線が注がれている。いったいなぜか。一時期は目撃情報が激減し、専門家からは死亡説や、人間の活動を警戒して...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/9/15発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク