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記事全文を読む→トヨタ高級ミニバン「アルファード」を格安払いで乗る「残クレ」購入法…実は「巧妙な仕掛け」が潜んでいた
街を走るトヨタの高級ミニバン「アルファード」。業界関係者の間では、その購入方法の大半が「残クレ」に偏っていると、まことしやかに囁かれている。本来なら月々10万円台半ばの支払いが想定される高級車に、なぜ多くの人が手を出せるのか。その答えが「残価設定クレジット」、通称「残クレ」だ。
2025年1月から11月の販売ランキングを見ると、軽自動車が全体の36%を占める中、9位に入ったのがトヨタ・アルファードだ。550万円から900万円という高価格帯にもかかわらず、月販平均はおよそ7400台に達する。姉妹車のヴェルファイアも含めれば、2車種で月に約1万台が動いている計算だ。この爆売れの裏側には、残クレの存在があるとみられている。
残クレとは、車両価格の一部を将来の下取り価格(残価)としてあらかじめ設定し、残りを分割で支払う仕組みだ。例えば800万円のアルファードを購入する場合、5年後の残価を500万円と設定すれば、実質300万円分のローンを組む形になる。条件によるが、月々の支払いは5万円前後になることも。通常ローンであれば10万円台半ばになるところが、見かけ上は大きく圧縮されるのだ。
月5万円という数字だけを見ると魅力的だが、ここに「巧妙な仕掛け」があった。残クレの金利は、据え置いた残価500万円を含む車両価格全体の800万円に対してかかり続けるのだ。
つまり、毎月の支払いは300万円分を分割しているにすぎないが、金利計算のベースは常に800万円。元金が減るスピードが遅いため、5年間で支払う利息総額が通常ローンを上回ることが珍しくない。月々の負担は軽くなるものの、総支払額では損をする。これが残クレの本質だ。
さらに問題になるのが、契約満了時。車を返却する場合、設定された残価通りの価値が保たれているかどうかが厳しくチェックされる。タバコの臭い、細かな傷、走行距離の超過、単独事故歴。こうした要因で査定額が下がれば、差額の精算を求められる可能性がある。想定していた残価500万円に対し、査定が300万円になれば、200万円分を負担しなければならない。支払えない場合、再びローンを組み直すことになる。
この仕組みを前提に、販売現場の実態が問題視されている。2025年4月、公正取引委員会はトヨタモビリティ東京に対し、独占禁止法違反のおそれがあるとして、警告を出した。アルファードやランドクルーザーといった人気車種の販売にあたり、残クレやボディコーティング、メンテナンスパックなどを事実上セットにした、いわゆる「抱き合わせ販売」が行われていた疑いがあるという。
公取委はこうした販売手法が、消費者の自由な選択を妨げる不公正な取引にあたる可能性があると指摘した。トヨタは2024年11月頃以降、販売店に対する注意喚起を行ってきたが、現場レベルでは温度差が残る。ディーラーによっては、今も残クレを前提に話が進むケースがあるという。
残クレは短期間で乗り換えたい人や月々の支出を抑えたい人にとって、合理的な選択肢になりうる。ただし、目先の支払い額だけで判断するのは危険だ。金利のかかり方や返却時の条件、契約満了後の選択肢を理解しないまま契約すると、あとで負担が膨らみかねない。
購入時には「残クレは必須なのか」「他の支払い方法は選べるのか」をきちんと確認したい。月々の安さに目を奪われず、総額でいくら払うのかを見極めることが重要だ。
(ケン高田)
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