エンタメ
Posted on 2026年02月12日 07:00

江戸時代「女3人心中」珍事件!小間物屋のプレーボーイ徳兵衛が同時に手を出した「仲良し娘」は話し合いの末に…

2026年02月12日 07:00

 今も昔も心中といえば男女2人組と相場が決まっているが、女性3人が心中した例が江戸時代にある。弘化4年(1847年)、端午の節句に起きた「三人娘心中事件」がそれだ。娘たちの名前は諸説あるが、神田鍛冶町の八百屋の娘で17歳になる「おひさ」、一ツ橋門前の酒屋の娘で18歳の「おてつ」、そして酒屋の「およね」だったとされる。

 3人は仲が良く、一緒に常磐津(浄瑠璃の一種)の稽古に通っていたが、同じ稽古仲間で小間物屋の若者である徳兵衛に恋をした。または当時のかわら版では、本町一丁目伊豆蔵の通い番頭の忰。儀兵衛だったともいわれている。
 徳兵衛は遊び人で、女癖が悪かった。そしてまずは、おひさに手を出した。ところが、おひさは残りの二人に黙っていた。これが悲劇の始まりだった。
 名うてのプレーボーイである徳兵衛はおてつ、およねにも瞬く間に手を出した。3人は親友でありながら、「なんとか姉妹」になってしまったのである。

 こんな三股交際がバレないわけがないのだが、三人娘は誰も身を引かず、いつしか一夫多妻制のように。3人が交代で芝居に行き、その夜に泊まるようなルーティーンが、いつしか出来上がったという。

 そんな折、稽古の師匠宅へ挨拶に行った後、およね、おひさと徳兵衛は芝居見物へと出かけ、その後、3人の娘が茶屋に集合し、夜遅くまで話し合うことになった。当然ながら「こんなふうに皆が関係を持つのは間違っている」となったが、誰も関係を絶ち切れない。
 そして出した結論が、3人で大川に身を投げることだった。発見された3人の亡骸はお互いの体を腰紐で結び、手に手を取り合っていたという。

 ところが、この話には後日談がある。当時の事件や世間の噂を記録した「藤岡屋日記」には心中ではなく、帰る途中に船頭ほか12人の男に乱暴され、口封じのため川に投げ込まれて殺された、という噂話が書かれている。
 いずれにしても、この徳兵衛の女癖の悪さが、とんでもない悲劇を生み出したのは事実だ。

(道嶋慶)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    エンタメ
    2026年03月08日 08:00

    最近のカルチャーシーンにドーンと鎮座するものに「昭和レトロ」がある。とりわけ主婦層の間では昭和歌謡や復刻家電、駄菓子風スイーツなどがSNSで大きな話題となり、「推し活」の一環としてグッズを集める動きが拡大している。しかし同じ「昭和回帰」でも...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年03月09日 06:45

    例年よりも早い桜の便りが届いている、2026年の初春。東京では上野恩賜公園や代々木公園といった有名花見スポットは、記録的な円安で押し寄せたインバウンド客と、宴会制限が完全に撤廃された解放感に浸る日本人で、まさに足の踏み場もないカオス状態が予...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年03月11日 06:45

    スマホの通知に追われる日常から、少し距離を置く。そんな「デジタルデトックス」では、若者が編み物や日記、フィルムカメラといったアナログ趣味にハマるケースが報告されているが、この流れは中年層にもじわじわと波及している。その背景にあるのは、仕事で...

    記事全文を読む→
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/3/10発売
    ■550円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク