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記事全文を読む→高木美帆・村瀬心椛からフィギュア新星・中井亜美まで…ミラノ五輪で「メダリストを量産」したヘアケアブランド「TOKIOインカラミ」の「育成マジック」
2大会連続の金メダルは逃したものの、ミラノ五輪直前の骨折から奇跡的に復活したスノーボード男子ハーフパイプ、平野歩夢。そのスノーボードにはヨネックスやユニクロ、木下グループといった有名企業名と並んで「TOKIO INKARAMI」のロゴが輝く。
「TOKIOインカラミ」はミラノ・コルティナ冬季五輪で、合計7つのメダルを量産。平野のほか、スピードスケートのエース高木美帆、女子フィギュアスケートの中井亜美らが所属するチームだ。
サロン向けヘアケア商品を製造販売する「イフイング株式会社」(東京都中央区)が展開するヘアケアブランドであり、ブランドの知名度を上げるため「TOKIOインカラミ」をチーム名として登録している。
選手の生活からバックアップしたいとの社長方針により、スポンサー契約ではなく社員として採用。給与と活動費を支払っている。
同チームのミラノ・コルティナ五輪の成績はすさまじい。
村瀬心椛=スノーボード女子ビッグエア金、女子スロープスタイル銅
長谷川帝勝=スノーボード男子スロープスタイル銀
高木美帆=女子スピードスケート500メートル銅、1000メートル銅、団体パシュート銅
中井亜美=フィギュアスケート女子シングル銅
これに前述した男子ハーフパイプ7位入賞の平野のほか、負傷欠場したスノーボード男子ビッグエア荻原大翔、スノーボード女子ビッグエアとスロープスタイルの鬼塚雅、男子ショートトラック500メートルの菊池耕太と、合計8人が所属している。
「TOKIOインカラミ」は、けしてお安いヘアケアブランドではない。サロンのトリートメント代は5000円から8000円、5つのトリートメント剤を使うホームケアでは真似できない特別感と高品質に特化し、ただ商品を売るだけでなく、商品を卸すサロンの客単価を上げるビジネスモデルを確立した。
家庭用のプラチナムシリーズもシャンプー、トリートメントのセット購入で約1万円(税込希望価格9922円)、プレムアムシリーズは約1万2000円(同12,540円)という価格帯だ。
同ブランドのトリートメントは、毛髪や爪の成分であるケラチンを小さな分子構造にして傷んだ髪に浸透させたのち、毛髪の中で膨らむ特許技術(インカラミ技術)を使用。さらに三菱ケミカルが製造販売している美容成分「フラーレン」で髪をコーテイング、髪の酸化を防ぎ、手触りサラサラの感覚をキープする。特許技術に加え「フラーレン」精製単価が高いので、それなりのお値段になるのは致し方ない。
この「フラーレン」はドクターズコスメにもよく使われているが、身もフタもない言い方をすると、材料は石油から製造された「すす」。60個の炭素原子がサッカーボールのような球状に並んだ、抗酸化作用の高い「炭素の同位体」だ。
「すす」を「ダイヤモンドと同じ炭素同位体」と説明しているのは素材を製造販売する三菱ケミカルだが、さらに社長に言わせると「世界一を目指す平野歩夢のようなアスリートに相応しい、ダイヤモンドと同じ炭素(フラーレン)を配合した、特許技術の最高級トリートメント」となる。
思わず1万円札を出してしまうこのキラキラ感こそが、一代でメダルを量産するクラブチーム企業を育て、ダイヤモンドの原石を世界に通用するメダリストに変えてきた「インカラミ・マジック」なのだろう。
(那須優子)
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