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記事全文を読む→田中達也暫定監督の浦和レッズが甦った!サヴィオのプレーでわかる「チーム重視で自由で面白いサッカー」激変ぶり
浦和レッズが田中達也暫定監督に交代して、連勝スタートを切った。いったい何が変わったのか。
マチェイ・スコルジャ前監督はJ1百年構想リーグで、PK負け2試合を含む7連敗を喫して解任。2023年シーズンに監督に就任し、いきなりACL(アジアチャンピオンズリーグ)で優勝したものの、リーグ戦では決定力不足を暴露した。結果的に家庭の事情を理由に、1シーズンで退任となる。
2025年に再び監督に就任したが、決定力不足は解消されなかった。今季の百年構想リーグはいわゆる「追試」だったが、サッカーが変わることはなかった。
スコルジャのサッカーは守備的で、ウイングプレーヤーにも自陣の深い地位まで戻って守備を求める。ボールを奪っても、前線に人が足りない。人が足りなければパスを出すところが少なく、攻撃が遅れる。
結局、ロングボールを蹴ってセカンドボールを拾い、サイドからクロスという攻撃が主体となる。クロスを上げてもペナルティー・ボックスに選手が少ないから、決定力は上がらない。
攻撃的な選手を補強しても、守備的なサッカーに選手をはめていくだけで、攻撃の形というか、攻撃的な戦術がないため、選手の良さを引き出せない。その典型的な例が昨季、柏レイソルから補強したマテウス・サヴィオだ。
低迷する柏の中で孤軍奮闘し、Jリーグの外国人の中でもトップクラスの攻撃力を見せていた。それが浦和に移籍すると、守備に追われる時間が長いからなのか、柏時代の面影は削られていった。いい選手を補強しても、その選手の良さを引き出せなかったのだ。
それが田中暫定監督になって、大きく変わった。初采配の川崎フロンターレ戦で、無理やりともいえるロングボールを減らすと、パスを回しながらボールを保持して主導権を握り、ゲームをコントロールしていた。
ボールを奪われても周りのサポートが速く、カウンターを食らいにくい。逆にボールを奪えば攻撃への切り替えが速く、さらにボールを持っている選手を追い越していく選手が多い。最後の仕上げの部分でもペナルティー・ボックス内に4人、5人と入っており、ゴールの可能性が高まっている。
サッカーを楽しんでいる選手たち
だからといって、自由にプレーさせているわけではない。田中暫定監督は「チームのために走る」と言った。それはボールを奪われた時のサポートの速さであったり、ボールを持っていない時のフリーランニングだったりする。そうした決め事はある。その上で、選手の特徴を生かすサッカーをやろうとしている。
例えば、サヴィオ。勝手にプレーさせているのではなく、左サイドなら自由にプレーさせているように見える。チームのためのプレーができていれば、左エリアで自由にプレーしていいよ、という感じだ。現にその左サイドから、チャンスは生まれている。
元々、スキルがあってレベルの高い選手が揃っている。だからといって、監督が代わっただけで、こんなに面白いサッカーができるのか。サヴィオだけでなく、他の選手もサッカーを楽しんでいるのがわかる。
とはいえ、まだ安心はできない。監督が代わっただけでなく、ゴールデンウィークで過密日程のため、選手の疲労を考えて毎試合、メンバーが入れ替わる。対戦相手は浦和を分析しにくい。それも浦和にはプラスに働いている。
注目すべきは、リーグ戦の最後の2試合だ。鹿島と優勝を争っているFC東京(5月16日)、ACLEで決勝に進出した町田ゼルビア(5月22日)と続く。強豪相手にどこまで戦えるのか。復活を目指す浦和にとって、大事な2試合になる。
(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。
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