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記事全文を読む→〈伊吹吾郎・80歳〉月3回焼肉はタン、ロースとカルビ2人前で心配ご無用!/長寿有名人に「生涯現役」秘訣を訊け!
「水戸黄門」(TBS系)で国民的なスターとなった伊吹吾郎(80)。その生涯現役の秘訣は焼肉と情熱的なフラメンコギターの調べにあり!?
生まれは北海道・熊石。日本海に面する自給自足の田舎町に生まれた伊吹少年は、野山を駆け巡るワイルドな子供だったという。
「海の幸、山の幸に恵まれたから身体は健康そのもの。今まで大きな病気ひとつしたことがないのも北海道の大地に育まれてきたおかげかな。小さい頃、軒に干してあるスケソウダラやコマイを木槌で叩いて噛んでいたから歯も丈夫。甘いものなんて滅多に口にしなかったから、今も歯は全部自前だよ」
大自然に囲まれ育った環境が健康長寿の礎となったという。好き嫌いなしで1日3食とにかくしっかり食べる健啖家だ。
「肉が好きでね。若い時は、ステーキ600グラムを平らげていたな。今でも焼肉を月に3回は食べるね。まず特上タン1人前だろ、特上カルビ2人前、特上ロース2人前を必ず頼む。体が欲してくるのかな」
もう一つ、健康の秘訣に挙げているのが、2時間あまり参拝を兼ねて神社巡りを行うことだ。
「地元なら長い歴史を誇る石浜神社、浅草神社、牛嶋神社に出向いて手を合わせ感謝の気持ちを伝えると心が整う。おかげで横になったらバタンキュー。毎日8時間はぐっすり眠れる」
傘寿を迎えてますます意気盛ん。そもそも北海道の片田舎からいったい、どうやって芸能界デビューを果たしたのか。
「大学進学をきっかけに北海道から上京。たまたま受けた東宝ニューフェイスに合格してね。デビューのきっかけを掴んだんだ」
まるで絵に描いたようなシンデレラストーリー。だが、運にもたびたび助けられてきたという。
「ニューフェイスの養成期間は6カ月。最初の3カ月は真面目に通ったんだけど、飽きちゃってね。5000円の交通費欲しさに支給日前の5日間だけ通っていた。そうしたら東宝の重役たちが視察する『試演会』にキャスティングされないぞと脅かされてね」
ところが、そんな脅し文句などどこ吹く風。俳優養成所時代に神風が吹いた。
「今まで教えてくれた先生ではなく、外部の演出家が『試演会』の演出をすることになってね。俺の素行の悪さなんて知りやしない。しかも、演目『流浪の民』の主役はギターを弾かなきゃ務まらない。まさに棚からボタ餅。高校時代からフラメンコギターに親しんできた俺は、いとも簡単に主役の座を手に入れた。養成所の事務スタッフたちは頭から湯気を立てて怒っていたけどね(笑)」
伊吹吾郎の名を全国区にした作品といえば、1969年に放送された時代劇「無用ノ介」(日本テレビ系)だろう。
さいとう・たかをの原作劇画で描かれた、我流の「野良犬剣法」を操り賞金稼ぎを生業とする隻眼の浪人・志賀無用ノ介は伊吹と瓜二つ。こうした運も味方につけて見事に主役を射止めることができた。
「初回放送の前日、新宿・歌舞伎町を無用ノ介の格好でフラメンコギターを弾きながら練り歩いたよ。孤独や哀しみを漂わせる無用ノ介には、なぜかフラメンコの調べが似合ったな」
芸は身を助くとは、よく言ったもの。やがてフラメンコは俳優人生に欠かせない武器となっていく。
伊吹の代表作といえば、やはり17年間出演した国民的な人気を誇るドラマ「水戸黄門」での格さん役。その見せ場といえば、葵の御紋の印籠を見せるあの名場面。3代目“格さん”を演じるに当たってある工夫を凝らして挑んでいる。
「5本指で印籠を掴む見せ方は、迫力はあっても、せっかくの葵の御紋がよく見えない。そこで俺は小指で房を掴み、薬指で印籠を後ろから支える見せ方を考えた。こうして3本指だけで印籠を掴むと葵の御紋がよく見えるだろう」
これもギターで腕を磨いた華麗なる指さばきのなせる業。だが、その矢先、思わぬトラブルに見舞われてしまう。
「俺が降板する7年前に撮影がフィルムからビデオに替わってね。そうしたら手元が丸見え。ギターを弾くために爪を固くするマニキュアを塗っていたんだけど、これが目立っちゃってね。『おネエじゃないか?』よ」
ギターにまつわる話なら尽きることがない伊吹さん。今もフラメンコギターを相手に晩酌をする夜もあるという。
「フラメンコギターは抱き心地もよく、指遣いによっては音の出方も違う」
と言いながら艶っぽい笑みを浮かべる。この色気があるうちは、現役引退など心配ご無用だろう!
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