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記事全文を読む→プロ野球新時代「FA移籍の人的補償」撤廃で「ドラフト上位指名権譲渡」現場の声は…
NPB(日本野球機構)と12球団によるプロ野球実行委員会が6月1日に開かれ、フリーエージェント(FA)権を行使した選手の移籍に伴う「人的補償制度」の撤廃に向けて協議された。
代替案として、FA選手を獲得した球団が旧所属チームにドラフト会議の2位、3位相当の指名権譲渡が挙がり、それを軸に調整するという。
「人的補償が発生すると、FA移籍してきた選手にファンの批判が向けられることがあります。12球団、選手会ともに撤廃の方向にあるのは間違いないようです」(スポーツ紙記者)
しかしここにきて、別の見方が浮上してきた。FA移籍による初めての人的補償が行われたのは1995年オフ。チーム内の年俸順にA、B、Cランクに分けての人的補償が行われるようになったのは、2008年以降だ。見逃してはならないのは、人的補償で移籍した選手の大半が、新チームで活躍していることである。
「人的補償をなくす」ことには賛成だが、近年のプロ野球界では、移籍が活躍の契機になるケースが多い。その点は実行委員会でも同時に協議すべきだろう。
ただ、さる球団スタッフは「私見」と前置きした上で、首をかしげて言うのだった。
「FA選手とドラフト候補を比較するのは難しい。プロで実績を積み上げてきたFA選手と『未知数のアマチュア選手』をどうやって比べればいいのか。実績と将来性を天秤にかけることになります」
本当に「実績と将来性」を比較したら球団の選択は…
おそらく実行委員会でも「実績と将来性」の二択の難しさは報告されているだろうが、こうした現場の声を集めてみると、今年度中の改定ができるのかどうか、疑問に思わざるをえない。
本当に「実績と将来性」を比較したら、球団は後者を選択するのではないか。FA選手には高額年俸の提示が必須となる。それに比べれば、上限額が定められているドラフト指名選手の契約金と年俸の方がずっと安いからだ。
NPB関係者が言う。
「国内FA権を行使しづらい状況になれば、海外FA権取得まで待ってメジャーリーグを目指すようになるのでは。そもそもFA制度の骨格案を作ったのは、巨人オーナーだった故・渡辺恒雄氏だとされます。1993年に一部の他球団オーナーとも話し合って逆指名制度ができ、それに伴うFA制度も導入されました」
それが今、大きく変貌しようとしている。新しい時代の到来を意味するFA人的補償の見直しは、どんな決着を迎えるのか。
(飯山満/スポーツライター)
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