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記事全文を読む→千葉ロッテ「2034年に新ドーム球場」歴史的1000億円プロジェクトが建設前に越えるべき「最初の関門」
本サイトが4月15日にいち早く第一報を出し、5月3日に続報として詳しく解説した、ロッテの新ドーム球場建設。それがようやく、公表された。
6月2日に千葉市と株式会社千葉ロッテマリーンズ、イオンモール株式会社の三者が千葉市役所で記者会見を開き、「千葉マリンスタジアム再構築基本計画策定に係る協定書」を締結。1990年に開場したZOZOマリンスタジアムの老朽化を受け、近隣の幕張メッセ駐車場に新球場を建設する計画だ。JR幕張豊砂駅から約500メートルの好立地で、2034年(令和16年)頃の開業を目指す。
千葉市の神谷俊一市長は会見で、
「基本計画については、屋内型のみを検討していく」
と明言。当初は屋外型で検討されてきたが、ロッテ側の要請と市民の意見を受けて、ドーム化へと舵を切った。形状は開閉式ではなく固定式が有力で、神谷市長は次のように説明している。
「コスト面で実現性が高いのは固定式」
屋外型では約600億円とされていた事業費が、屋内型になると1000億円を超える試算になる。差額は400億円以上。千葉市の公式発表では「費用負担の考え方」は今後、三者で検討するとされている。
問題なのは、1000億円という数字が今後も膨らむ可能性があることだ。資材費と人件費の上昇は全国の建設現場で続いており、金利上昇も重なれば、試算はあっさり狂う。神谷市長自身、コストがさらに増大する可能性を認めている。
県内には、建設費高騰が計画そのものを揺さぶった実例がすでにある。習志野市とJR津田沼駅南口で進んでいた複合再開発では、総事業費が当初の約1400億円から2025年1月時点で約2060億円へと膨張し、施行予定者が同年5月に一時中断を通知した。ロッテ新球場とは事業構造も主体も異なるため、同じ結末をたどるとは言い切れないが、楽観視はできない。
費用を負担する千葉市の財政には、余裕があるとは言えない。千葉市の令和6年度決算によれば、財政調整基金残高は前年度比50億円減の99億円となった。全会計市債残高は9530億円で、基金借入金残高も147億円が残る。市は実質公債費比率10.4%、将来負担比率120.1%で財政の健全性を維持していると説明するが、社会保障費、人件費、金利上昇が続く中で、大型整備への財政出動には限界があろう。
試合がない日でも楽しめる「巨大な街」へと変貌
一方、事業協力者として名を連ねるイオンモール株式会社の業績は堅調だ。2026年2月期の営業利益は684億円で、過去最高を更新した。同社は2025年7月にイオンの完全子会社となっており、今後の大型投資はイオングループ全体の判断に委ねられるが、ホテル、タワーマンションやオフィスビルを開発してペイする方向。球場名は「イオンマリンスタジアム」が有力とされる。
ドーム内は単に試合を見る場所から、チケット1枚で場内のバーや居酒屋を自由に飲み歩ける、巨大なエンタメ空間になりそうで、巨大なアスレチックや最新のキッズ遊具エリアを併設。さらに周辺は複合開発され、365日稼働する街に変貌する。保育園、シェアオフィスやラボ、展示場などもドーム内に作られる。つまりは試合がない日でも人が訪れ、楽しめる場所になるのだ。
「幕張豊砂駅からイオンモールと球場、ホテル等を自動運転シャトルやデッキでつなぎ、キャンプ場や温泉施設、ナイトプール、ゴルフ練習場、東京や横浜からの水上バスの船着き場、巨大立体駐車場が整備されるといいます。歴史的な一大プロジェクトですね」(スポーツジャーナリスト)
千葉市の公式発表では、令和9年3月頃までに事業実施の判断および基本計画の策定を目指すとしている。2034年開業の前に、まずこの関門を越えられるかどうかだ。
(ケン高田)
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