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Posted on 2026年04月13日 11:30

【ロッテ異変】サブロー監督が黒木知宏コーチを「強制制止」してサヨナラ負けの「ミスと亀裂」

2026年04月13日 11:30

 4月12日、ベルーナドーム。0-0の息詰まる投手戦は9回表、西川史礁の適時打でようやくロッテに1点が入った。守護神・横山陸人がマウンドに上がり、あとはアウト3つで勝利が舞い込む。そんな場面だった。
 ところが横山は四球を出し、捕逸が絡んで二死二塁に。打席には百戦錬磨の源田壮亮、カウントは3ボール1ストライク。投手が追い込まれている。誰が見ても「間」が必要な局面だった。

 この時、黒木知宏投手コーチがマウンドに向かおうとした。申告敬遠の確認か、配球の整理か、あるいは若い守護神の呼吸を整えてやるためか。投手出身の黒木コーチには、あの場面で横山の腕が縮こまっていく感触が、手に取るようにわかっていたのだろう。

 ところがその袖を、サブロー監督が引っ張って止めた。試合後、サブローは潔くミスを認めている。
「申告敬遠という選択肢も頭にあった。それを選ばなかったのは自分の判断ミスだ。横山を信じて勝負させた。それがクローザーだと思う」
 至極まっとうな敗戦の弁なのだが、引っかかるのはそこではない。なぜ「行かせなかった」のか、だ。

 黒木コーチがマウンドで横山に声をかけ、捕手と3人で間を取り、場合によっては申告敬遠の進言をベンチに返すことができた。あるいは落ち着きを取り戻した横山が、源田を打ち取ったかもしれない。
 判断の最終権限は当然、監督にある。それでも、投手コーチがマウンドに行くことは、采配の否定でも何でもない。むしろ、あの場面では行くのが当然だったのではないか。

「行かなくていい」と声をかければ済むのに…

 コーチの動きを強制的に止めるという行為は、普通なら「行かなくていい」と声をかければ済む。肩に手をかけて強引に袖を引き、ベンチの後ろに引き戻すという動作には、声だけでは制御しきれない何かがにじんでいたのか…。

 黒木コーチには28年前の記憶がある。「七夕の悲劇」「ジョニーの涙」と語り継がれるあの夜だ。1998年7月7日のオリックス戦。完投目前の9回二死から同点2ランを浴び、マウンドで崩れ落ちた。あの経験を経た男が、投手が壊れる寸前の呼吸をわからないはずがない。

 延長10回、林安可のサヨナラ本塁打を浴びて、ロッテはリーグ最速の10敗目を喫した。サブローは試合後も一貫して自分を責めた。だが、ベンチで一部始終を見ていた黒木の表情を、テレビカメラは映さなかった。
 チームが負けを重ねる時、裂け目はいつも、こういう小さな一瞬から広がる。

(ケン高田)

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