社会
Posted on 2026年06月05日 06:30

大阪「大型アリーナ建設ラッシュ」首都圏一極集中でコンサート&イベント公演の「関西飛ばし」を食い止めろ!

2026年06月05日 06:30

 大阪ではうめきた2期(グラングリーン大阪)、夢洲での統合型リゾート(IR)など再開発ラッシュだが、その中には3つの大型アリーナ建設がある。

 ひとつはなんばエリアにある、株式会社クボタ旧本社跡地に建設される多目的アリーナ。クボタが所有する約2万4000平方メートルの土地を、三井不動産などに貸し出して開発する。ホテルや商業施設などを含めた複合開発で、総工費は未定。建設予定のアリーナの収容人数は1万2500人。ちなみにクボタはこの5月、本社をJR大阪駅直結の「グラングリーン大阪」に移転している。

 2つめは吹田市の万博記念公園駅前に計画されている、多目的アリーナだ。1万8000人規模で、2030年に開業予定。アリーナを中心にオフィスやホテル、商業施設、共同住宅などを整備する計画となっている。

 最後は大阪城公園の東側、大阪メトロの森之宮検車場跡地のアリーナ開発。2028年度以降に開業予定で、1万人以上を収容、周囲には地下鉄中央線の新駅、駅直結の複合ビル、商業施設、タワーマンション、空飛ぶクルマの発着場などが整備される。

首都圏6アリーナで全国アリーナ公演の4分の1が開催

 大阪の代表的なアリーナといえば大阪城ホール(収容人数は最大1万6000人)だが、同規模のアリーナ建設が相次いでいる理由は何か。地元情報誌ライターはこう話す。
「近年、コンサートの大型化が進んでおり、大型アリーナの多い首都圏に人気アーティストのライブが集中しています。一般社団法人コンサートプロモーターズ協会(ACPC)によると、2024年は首都圏6アリーナで、全国のアリーナ公演の4分の1にあたる約640公演が開催されています。ACPC関西支部会は2024年2月に『このまま一極集中が進行した場合、大型公演の『関西飛ばし』がさらに加速することは間違いない』と声明を発表した。そんな状況を受け、複数のアリーナ新設が進行しているのです」

 アリーナはコンサート以外にもスポーツやイベントに使用されることが多く、コンサートにしてもロックバンド、アイドル、声優など多岐にわたるため、争奪戦になっている。地方はキャパが小さい上に移動交通費、宿泊費、運送費などの経費がかかるため赤字必至で、それをライブ配信、グッズ販売を含めた首都圏の大型公演でカバーしているのが現状らしい。

 これを踏まえれば、大阪にアリーナが増えるのは歓迎すべきことだろうが、近年は建設資材や人件費の高騰などで、大型プロジェクトが中止・延期される例が珍しくない。アリーナ建設は今後、どう進展していくのか。

(鈴木十朗)

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