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記事全文を読む→楽天・三木谷浩史オーナーが吉井理人新監督に「精神論」要望だって!まずは石井一久GMの「査定」でしょ!
「勝者のメンタリティーを植え付けてほしい」
6月17日、吉井理人新監督の隣で、楽天の三木谷浩史オーナーはそう熱弁した。仙台市内の会見場。中継を見ていた人の何割かはおそらく、天井を仰いだことだろう。「精神論で勝てたら苦労はない」と。
ツッコミたくなる気持ちはわかる。だが、それで終わらせてきたから、この球団は同じことを繰り返してきたのではないか。
問いを変えよう。勝者のメンタリティーを「植え付ける」前に、誰が勝てる戦力と勝てる組織を作る役目を担ってきたのか。そこに浮かぶのは、ひとりの男の名前である。
石井一久氏、52歳。GM、監督、シニアディレクター、そして再びGM。肩書きを器用に変えながらこの8年弱、楽天の中枢に居座り続けてきた。三木肇前監督は休養、塩川達也ヘッドコーチは監督代行のみ、そして吉井新監督がシーズン途中で乗り込んできた。監督の椅子はぐるぐる回る。だが石井氏だけは、ずっといるのだ。
2018年9月にGM就任。2021年と2022年はGM兼監督、2023年は監督に専念した。2024年は一歩引いてシニアディレクターに。そして2025年1月、再びGMへと復帰している。
監督時代の成績は、2021年3位、2022年4位、2023年4位。退任時、本人は契約期間の中で「チームの結果、チームのビジョンを明確にできなかった」と責任を語っている。
自ら結果を出せず、ビジョンも明確にできなかったと認めたその課題は、その後の楽天で誰が引き継いだのか。少なくとも公の場では、明らかになっていない。
楽天ファンの不信感をたどると、もうひとつ古い傷に行き着く。2019年、前年最下位から3位に押し上げた平石洋介監督が、わずか1年で切られた一件である。
当時の石井GMの「3位はBクラス」というフレーズは、今も鮮明に残っている。石井GMは2023年になって「彼に直接、言ったわけではない。選手に向けて話した」と釈明したが…。発した側の意図より受け取った側の傷の方が長く残るのは、よくある話だ。
現場の監督が選手起用で「詳しいことはGMに聞いてください」
チーム編成は石井色が濃い。浅村栄斗、涌井秀章、牧田和久、炭谷銀仁朗。元西武勢を中心とした補強は「楽天ライオンズ」と揶揄された。
浅村も涌井も、それぞれ戦力にはなった。補強そのものを失敗呼ばわりするのはフェアではないが、これだけ顔ぶれが偏れば、勝てない時に「結局、知ってる選手で固めただけではないか」と見られても仕方がない。
そして2026年5月、こんなコメントがスポーツ紙に載った。新外国人ウレーニャの中5日先発について三木監督が「詳しいことはGMに聞いてください」と語ったのだ。現場の監督がここまで言うのは、相当のこと。選手起用にまでGMの意向が反映され、監督がお飾りであることがわかったのだ。
吉井新監督の手腕は本物だろう。ロッテでの監督経験、ダルビッシュ有、大谷翔平、佐々木朗希らを指導してきた実績。投手再建への期待は十分にある。ただし、新監督ひとりに「勝者のメンタリティー」まで背負わせて済む話ではない。
楽天に必要なのは、植え付ける精神論ではない。誰が編成を決め、誰が監督を選び、負けた時に誰が責任を取るのか。この問題を先送りにしたまま吉井政権が始まるなら、また数年後、同じ会見場で別の監督が同じ言葉を聞かされるだけだ。
三木谷オーナーのおぼえがめでたかろうが、監督人事の前にまず査定されるべきは石井GMではないか。
(ケン高田)
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