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Posted on 2026年06月28日 18:02

小泉今日子「アイドル」を脱いだ女〈後編〉(3)59歳「一糸まとわぬ姿」披露

2026年06月28日 18:02

 95年、小泉は俳優の永瀬正敏と結婚したと発表した。芸能人同士の結婚となれば豪華披露宴がつきものだったが、2人は結婚式を挙げず、永瀬が撮った2人のプライベート写真の展示会が記念に開かれただけだった。これは「ジミ婚」の走りとなった。

 永瀬とは2004年に離婚したが、11年に2人は映画「毎日かあさん」(松竹)で、元夫婦の役で共演し、怨念や確執のないことをアピールした。

 小泉がデビュー以来所属していたバーニングから独立したのは18年だが、その3年前に、制作会社「明後日」を設立し、演劇や音楽イベントの制作を始めていた。

 独立前から妻子ある俳優・豊原功補との関係が報じられていたが、それを堂々と認めた。子どもを産まない、離婚、不倫と、普通ならバッシングされる要素も、小泉は「新しい女の生き方」というイメージで乗り切った。

 多くのアイドルが落ち目になると、映画などで「体当たり演技」として脱ぐかヌード写真集を出す。小泉は人拓や全身黒塗りなどで、脱いではいるが、ヌードとして見せてはくれなかった。

 ところが25年、写真家レスリー・キーがファッション雑誌のために撮った「一糸まとわぬ大胆肌見せショット」が公開された。もう59だ。どの程度の露出のヌードなのかと思いながら見てみると、たしかに「一糸まとわぬ姿」で、上半身ハダカではあるものの、胸の前で香水を持っていたり、ゴールドスパンコールのミニスカワンピースで脚を見せるだけだった。男を喜ばすためのものではなく、女性のためのファッション写真だった。期待したほうが悪い。

 20年代になると、小泉は政治的発言を展開していく。それも流行のネトウヨとは真逆で、SNSで、「検察庁法改正案に抗議します」と書いたのをはじめ、22年の杉並区長選挙や参議院議員選挙、24年の東京都知事選挙などでは、リベラル政党やその推薦する候補を支持、応援した。

 26年4月に「ミュージックステーション」(テレ朝系)で歌った時は、「世界中の戦争が早く終わりますように」と言った。5月3日の憲法記念日に開催された武道館でのコンサートでは、開演前にラッパーによる憲法第9条の朗読の録音を流した。

 こうした言動が批判されると、「意見を自由に言うことは国民として普通のこと」と反論した。

 バーニングにいた頃は、本人が出演していなくても、同じ事務所のタレントが大企業のコマーシャルに出ていることもあり、政治的・社会的話題は話しにくかったが、いまはそのしがらみはない。逆に言うと、アイドル時代も自由奔放な言動で知られていたが、当時は本当の自由を持っていたわけではなかったのだ。

 還暦を迎えた本年、小泉は1月から全国25会場31公演のツアー「KK60 コイズミ記念館」を開始し、5月10日に沖縄で打ち上げると、かねて宣言していた通り、半年間の長い休暇に入った。また豊原との関係は終わっていることも報じられた。

 還暦になったアイドルとしては、松田聖子という前例がある。同期の中森明菜も歌手としての活動を再開した。小泉はアイドル歌手として2人を抜くことはできず、常に第3位だった。真の自由を得た小泉今日子の勝負は、これからなのもしれない。

中川右介(なかがわ・ゆうすけ)作家、編集者。出版社アルファベータ編集長。歌謡曲に論及した「松田聖子と中森明菜」「山口百恵」ほか、クラシック音楽、歌舞伎に関する著書多数。

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