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記事全文を読む→15歳の子供が覚えた恐怖心/芸能界「プロダクションVSタレント」独立興亡記〈緊急集中連載⑤〉(1)
タレントが所属プロダクションから独立したいという意志を芽生えさせる時、そこには相応の理由が存在するはずだ。当連載の最終回で告白をするのは、スターへと駆け上る「夢の実現」を人質に取られ、かつて性被害に遭い続けた元アイドルである。芸能事務所とタレントの関係性を見直す端緒ともなった「ジャニーズ帝国」の崩壊と併せ、独立タレントの未来をも考察してみたい。
1990年にアイドルグループ・忍者のメンバーとしてデビューした志賀泰伸氏は、中学2年時にみずから書いた履歴書を「ジャニーズ事務所」に送っている。たのきんトリオの全盛時代、とりわけ田原俊彦に憧れ、自身も夢を与える側のステージに立ちたいという想いを抱いていた。
それから1年ほどが経過して、自宅に社長のジャニー喜多川氏から直接電話があった。当時はテレビ朝日の敷地内にあった「第1リハーサル室」までオーディションを受けに来るよう呼ばれたという。高校1年に上がるか、上がらないか、まだ15歳の頃である。
オーディションに受かると、その通称「1リハ」までレッスンに通うようになるが、ジャニー氏に目をかけられたようだった。足を運ぶ頻度は上がり、6人で「少年忍者」というグループまで組ませてもらうと、ほどなく「合宿所に来ないか?」と誘われた─。
志賀氏が回想する。
「ジャニー氏の自宅が原宿にあり、通称『合宿所』が隣接されていました。仕事が忙しくなり、1カ月まるまる行くようなこともあった。そこで初めて、ジャニー氏による性加害が‥‥。もうずっと毎回、毎回という感じで、行くたびでした」
合宿所に行けば、先輩たちはもちろん、まだデビュー前のジャニーズジュニアの仲間たちもいた。夜になると、各自がソファなどに場所を確保して眠ったそうだ。志賀氏はジャニー氏の書斎にあったソファベッドを崩して使うことが多かったそうで、そこには3人ほどが眠れたというが、仮にジャニー氏が夜中に侵入してきたとして、周囲も気づいたのではないだろうか。
「寝ているのか、起きていて息を潜めていたのかはわかりませんが、横でゴソゴソしていた気配には気づいていたと思いますけどね‥‥。最初に被害に遭った時はまだ15歳の子供で、女性経験もないですし、充分な性教育すら受けていませんでした。されるがままに『何なんだ、これ?』って。僕はもう恐怖心で声も出せずに固まって、早く終わって解放されたいという気持ちだけでした。それでも、これは大人の秘密の行為であって、漠然と、人には言っちゃいけないのかなと思いました」(志賀氏)
後年、23年にジャニー氏の性加害が社会問題として大きく報じられた際、志賀氏はテレ朝敷地内でレッスンの休憩中に、トイレで口淫をされた被害を訴えていた。しかし、被害の全貌はその範疇を大きく超えていたようだ。
「合宿所では口淫だけという時もあれば、それだけでは済まなかった時が多かった。ジャニー氏はずっと無言で、こちらに陰部をなすりつけてくるんです。ある時には滑りやすくするためか、ベビーオイルのようなものを塗られて、入れてこよう、入れてこようと‥‥。こっちはお尻にずっと力を入れたり、体をずらしたりして防ぎました。入ったら病気になってしまうのではないかと、子供ながらに恐怖心を覚えたのです。体感としては夜の22時ぐらいから夜が明けるまで、ずっとその攻防でした。ほんとにきつかった。最終的に全部を挿入させたことはなく、まだ幸いだったのでしょうか‥‥」(志賀氏)
先述したように、当時の志賀氏はこの異常事態を告発することも、ジャニーズ事務所を辞めることもしなかった。いや、できなかった。ジャニーズ帝国の中で性加害は“暗黙の了解”だったのだ。
「絶対的な権力者であり、露骨に拒んだり、口外したりしたら、辞めさせられてしまうんだという想いもありました。その行為が元でジャニー氏と口論になって、次の日から来なくなった事例を山ほど見てきました。ジュニアの子たちが合宿所でこそこそ話しているのも聞こえてきた。『夜遅い時間に来て、もう最悪だった』みたいに被害を報告し合っているのです。でも、自分は被害に遭っていることを言うことすら恥ずかしかった。そもそも芸能界に入る前、『ジャニーズに入る』と親に言ったら、『ジャニーズだけはやめておけ』と言われていた。性被害を心配していたのでしょう。反対されたのを押し切って入った経緯もあり、親を傷つけたくないなと。23年に声を上げた時は、すでに両親が他界していましたからね」(志賀氏)
少年たちの夢が食い物にされ続けていたようだ。
アサ芸チョイス
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