社会

テレ東・ドリームハウス酷すぎる「新宿9坪の家」

 テレビ東京の正月恒例特番「完成! ドリームハウス」で紹介された建物が、9日のオンエア直後からネット掲示板の書き込みが殺到し、騒然となっている。
 過去にもユニークなデザインの家が建築される様子を紹介してきたドキュメンタリー番組だが、今回は「近年まれに見るひどさ!」という意見が圧倒的で、「快適そう」という書き込みはごく少数だった。
 まずは実際にその家を見てみようと、映像やテロップを頼りに、丸ノ内線「四谷三丁目」駅に降り立った記者は、徒歩5分ほどという“都心の訳あり格安崖地”を目指す。「断崖絶壁・狭小9坪(敷地面積15坪)」という目的地は、すぐに発見することができた。なぜなら、すでに界隈では有名スポット化しており、昼食を終えたサラリーマンやOLたちが立ち止まり、写メ撮影していたのだ。
「ここに5人で暮らしているのか」
「あの駐車場じゃあ、軽(自動車)でもギリだな」
「本当にガラス張りだよ。風呂はどこだっけ?」
 といった、笑い声まで聞こえてくる。
 そもそもこの家は、施主である49歳の独身女性の「明るいキッチン」という希望から、光を取り入れるために浴室やトイレまでもが全面ガラス張り。わずか9坪の狭小地ながら「両親と妹夫妻の計5人で一緒に過ごしたい」という要望を兼ねて、空間確保のために外壁は厚さ3・2ミリという鉄板、鉄骨の箱を9個積み重ねて建てるスキップフロアの家なのだ。また、室内には壁やドアを作らず、段差でそれぞれの居住空間を仕切る造りにして、個室感と開放感を両立させるなどのくふうが凝らされている。
 しかし、この斬新な造りが、視聴者の目には違和感を持って映ったようで、「まる見えすぎだろ」「アンチバリアフリー住宅」という意見が並んだ。中には「金をドブに捨てたな」などという書き込みも見られる。土地代が2500万円で建築費(設計料含まず)が3620万円。計6120万円の買い物は高いのか? 都内の物件に詳しい不動産コンサルタントはこう話す。
「単純に相場の坪単価が280万円ほどですから、15坪であれば4割ほど安い。ただ、建築費は崖を切り崩したこともあり、坪当たり300万円以上とかなり高い。同じ金額でもっと広いマンションがあることを考えても、個人的にはお得感はないかな。ただし、この界隈は麻布十番や神楽坂と並ぶ人気スポット。関東大震災でも被害の少なかったことやピッキング犯罪が少なく治安のいいところでもある。物件が売れ残ることのない場所だけに、購入者の理想とマッチしていればベターな買い物でしょう」
 夜になっても、酔っ払ったサラリーマンが「ここだ、ここだ」と、そのドリームハウスを指さしながら歩き去る。屋上に設けた広いベランダで、家族がゆっくりと夜景を眺める日は、もう少し先になりそうだ。

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