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記事全文を読む→勝手に株を売られていた…証券口座「乗っ取り被害」と「パスキー設定」でも安心できない「防衛手段」
毎月、設定した通りに投資信託が買われていく。新NISAで積み立て始めて数年、残高が増えるたびに老後の不安が少し遠のく気がする。証券会社に勧められて、パスキーも設定した。ただ、値下がりは想定していても、自分の意思と無関係に保有資産を売買される事態は頭になかった。
証券口座の乗っ取り被害は、今も続いている。金融庁の集計では、今年9月も37件の不正アクセスがあり、うち2件で不正取引が行われた。証券各社はパスキーの導入を進めているが、設定すれば対策が済むわけではない。SBI証券は10月2日、GoogleやAppleなどのアカウント情報が盗まれ、保存されたパスキーやパスワードのメモが悪用されて、証券口座の不正取引につながった疑いがあると注意を呼びかけた。
パスキーは顔認証や指紋認証などでログインでき、フィッシング対策として証券各社が導入を進めている認証方式だ。GoogleやAppleのパスワード管理機能を経由して、複数端末で使えるものもある。利用や復元には追加の認証などがあり、保存先への侵入だけで直ちに使われるわけではないが、そのアカウントも守る必要がある。
問題はそれだけではない。パスキー設定後も、IDとパスワードによるログイン方法が残っている場合がある。こうした経路から口座に侵入されると、出金されなくても被害は起きる。
金融庁によると、多くの場合、保有株式などが勝手に売られ、その代金で国内外の小型株が買い付けられる。何年もかけて積み上げた資産が、注文した覚えのない株に入れ替わってしまうのだ。
では、どう対策したらいいのか。まずはパスキーを保存するアカウントの2段階認証と、復旧用の連絡先を確認する。見覚えのない端末がログインしていないかも確かめ、パスワードの使い回しは解消したい。証券口座では、各社の案内に沿ってパスワードログインの無効化を確認し、ログインや取引の通知も有効にする。
投資信託の積み立てを続けながら売却や出金を制限できる
銀行や証券会社に登録するメールアドレスは、通販やSNSで使うものと分けておきたい。通販サイトなどから情報が漏れても、金融機関用のアドレスまで知られるのを防げるからだ。専用アドレスにも2段階認証を設定しておきたい。
証券会社を名乗るメールやSMSが届いても、記載されたリンクからはログインしないこと。必ず公式アプリや登録済みのブックマークから口座を開いて確認する。電話でログインや設定変更を求められた場合もその場では応じず、公式サイトに載っている窓口へかけ直す。
売却や出金そのものを止める手もある。楽天証券では毎月の投資信託の積み立てを続けながら、売却や出金などを制限できる。解除には登録電話番号を使った本人確認が必要で、売却や出金の前にひと手間かかる。当面、売る予定がなければ検討したい。
これまで積み上げてきた資産を、他人の不正取引で失いたくはない。パスキーを設定して終わりにせず、保存先のアカウントから売却・出金の制限まで、今の口座設定を一度、確認する必要がある。
(ケン高田)
アサ芸チョイス
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