5月17日に行われた「大阪都構想」の賛否を問う住民投票。開票の結果、僅か1万票強の差で否決となり、これまで都構想を牽引してきた橋下徹大阪市長(45)が政界引退を表明した。
結果判明後、ふっきれた表情で「引退会見」を行った橋下氏だが、この翌日から、各局のテレビ番組制作会議で、任期終了後を見込んだ「橋下特番」の企画が持ち上がった。
「ウチでもタレントが橋下氏に論戦を挑む番組の企画が出ていますね」
と語るのは、在京テレビ局ディレクターである。
「住民投票前、彼が都構想反対派と激論を交わした大阪の番組は、いずれも高い視聴率を記録しています。もはやエンタテイメントの域に達した橋下氏のディベートを番組化しようと試みるのは当然の流れでしょう」
また別のテレビ関係者も、
「橋下さんが出演を引き受けてくれるなら、来年は『口ゲンカ』がバラエティの新潮流になり得ますよ」
と興奮気味に語るのだ。
「どのテレビ局も、ワイドショーのコメンテーター候補として、『言い合いのできるタレント』を囲い込みたがっています。橋下氏の番組が実現すれば、『第二、第三の橋下弁護士』が生まれる可能性も高まるでしょう」
なんとも気の早い話だが、政界関係者のみならず、バラエティ関係者も固唾を呑んで橋下氏の動向を見守っているのだ。