芸能
Posted on 2015年09月09日 05:59

戦後70年「日本のアイドル近代絵巻」、巨大セールスの80年代

2015年09月09日 05:59

20150909kindai

 山口百恵が白いマイクを置いて芸能界を去った80年、アイドル界は大きな激流に巻き込まれる。扉を開いたのは、何と言っても松田聖子である。どれだけ「ぶりっ子」と揶揄されようとも、聖子は一貫して“アイドルである私”を崩さなかった。また、それを可能とするだけの歌手としての実力があり、セールスにおいてもシングルの連続1位記録を樹立する。

 同じ80年には河合奈保子や岩崎良美、柏原芳恵も続き、70年代後半の「アイドル冬の時代」を一瞬で終わらせたのだ。

 そして、これをさらにパワーアップさせたのが「花の82年組」である。何しろ小泉今日子や中森明菜でさえ、デビューした年のレコ大新人賞候補の5組から漏れてしまうほどの「激戦」だった。堀ちえみ、松本伊代、石川秀美、早見優と、キラ星のごとく同じ時代に飛び出したのだ。

 この時代まで、アイドルの多くは「歌手」を意味していたが、別の潮流も生まれた。それは薬師丸ひろ子・原田知世・渡辺典子の「角川三人娘」である。彼女たちの可憐な姿を観たいと劇場は超満員になり、その流れは宮沢りえの「ぼくらの七日間戦争」まで受け継がれていった。

 さらに忘れてならないのは「おニャン子クラブ」の登場である。まるで放課後のクラブ活動のような素人ノリは、80年代というライトな時代だからこそ大ブームになりえたのだろう。グループだけでなく、次々とメンバーがソロデビューを飾り、ほとんどが1位を獲得するという異常現象となる。

 熱狂的なファンからすれば、番組内で毎週のように行われるオーディションを観ることで、自分たちがイチからアイドルを育てているという気分にもなった。アイドル界の粗製乱造と冷ややかな声もあったが、もはや「芸能界という巨大なシステム」におもねるのでなく、ファンのそれぞれが“僕だけのアイドル”を発見する時代に変わっていったのだ。

 この時期、もう1つ貴重な役目を果たしたのが「モモコクラブ」の存在。菊池桃子の成功をヒントに、雑誌「Momoco」からテレビ番組にまで発展したため、全国の美少女がここに集結。そこから酒井法子や西村知美、森口博子や杉浦幸らの豪華な顔ぶれを輩出したのだ。

河合奈保子

松田聖子と同じ「黄金の80年組」だが、豊満なプロポーションでは聖子を圧倒。グラドル以上に水着になることが多かった。

中森明菜

松田聖子の最大のライバルとして、80年代の女王の座を争った。2年連続のレコード大賞やカラオケの浸透度などでは明菜がリードした。

石川秀美

「花の82年組」にあって、レコード実績こそ明菜やキョンキョンに劣るが、すらりと伸びた太股の美しさと整った顔立ちは遜色ない。

薬師丸ひろ子

映画でしか会えない「角川三人娘」の先陣を切り、主演作は軒並み大ヒット。さらに「セーラー服と機関銃」など主題歌も売れに売れた。

原田知世

デビュー当時は素朴な印象だったが、その透明感で男たちのハートをわしづかみ。名作「時をかける少女」は、長らく語り継がれている。

渡辺典子

ひろ子に続けと角川映画のオーディションを受け、その美貌で満場一致のグランプリを獲得。ひろ子、知世と違う女子大生的な持ち味。

おニャン子クラブ

放課後のクラブ活動のノリで女子高生を集め、クラスにいそうな親近感でアイドル勢力図を一変させる。毎週、チャート1位を争った。

斉藤由貴

どこか神秘的な持ち味は、CMや「スケバン刑事」の麻宮サキ役で満天下にアピール。歌手としても「卒業」など評価の高い作品が多い。

南野陽子

斉藤由貴に続いて2代目の「スケバン刑事」のヒロインとなったが、初代に負けずに人気を拡大させる。美人度は80年代でトップ級。

菊池桃子

瞳の大きさと控え目な性格が85年組でトップの人気に押し上げた。その成功に起因した「モモコクラブ」も貴重な役割を果たした。

Wink

オルゴール人形のようなビジュアルで、無表情なまま歌い、バラバラの振付けというコンセプトが受けた。89年にはレコード大賞も獲得。

森高千里

自身によるセンスあふれる詞の世界、唯一無二のミラクルボイス、そして超ミニで見せる美脚は、アイドルとして1つの到達点となった。

宮沢りえ

後藤久美子に始まったローティーンの美少女ブームで台頭。その後、まさかの大胆な写真集や婚約騒動などで常に日本中をかき回す存在に。

(石田伸也)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年03月01日 08:30

    3月16日の確定申告期限が刻一刻と迫る中、国税当局が不穏な動きを見せている。ターゲットは、SNSやマッチングアプリを主戦場に男性らから多額の「手当」を吸い上げるパパ活女子、そして華やかな生活を売りにするインフルエンサーたちだ。かつては「男女...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    エンタメ
    2026年03月03日 07:00

    小学館の漫画アプリ「マンガワン」をめぐる問題が、波紋を広げている。発端は、過去に児童買春・ポルノ禁止法違反で罰金刑を受けていた漫画家が、別名義で新連載を開始していたことだ。編集部は起用判断の不備を認め、当該作品の配信停止と単行本の出荷停止を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年03月05日 15:30

    ロケット打ち上げが、また失敗した。宇宙事業会社スペースワン(東京都港区)が3月5日午前に、和歌山県串本町のロケット発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げられた小型ロケット「カイロス」3号機は上空で飛行中断。打ち上げから4分後の措置だった。...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/2/24発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク