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サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「ロイカバードの末脚が炸裂する」

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 今週は東京で「東京新聞杯」が行われる。今年はフルゲートになりそうもないが、7年連続で1番人気が連対を果たせていない重賞だけに波乱も十分。一方、京都の「きさらぎ賞」は、2戦2勝のサトノアーサーが断然の主役。

 関西(阪神)では春のクラシックに直結するきさらぎ賞が行われ、注目度は大きいが、今週の東京競馬のメイン東京新聞杯は、マイル路線を歩む馬にとってGI(安田記念など)の大切な前哨戦というわけではない。過去を振り返ってみても、一線級の顔ぶれがそろうことはあまりなかった。

 しかし今年は、GI勝ちの看板を背負った一流どころはいないにしても、今後のGIで勝ち負けしそうな大物がかなり出走してくる。京都金杯を勝ってマイルがやはりベストであることを証明してみせたエアスピネル、そのエアスピネルにハナ差まで迫ったブラックスピネルは、これからのマイル、中距離路線で主役を張っていきそうな地力の持ち主と言っていい。

 とにかく、昨年の覇者スマートレイアー(出否は未定)を除けば、これからのしていきそうなイキのいい馬ばかり。マイル路線は勢力図が大きく塗り替わりそうな印象が強く、それだけにこの東京新聞杯は、これまでとは少しばかり趣を異にしている。ファンとしても今後のマイルGIを占う意味で、大切な一戦として心にとどめておく必要があるだろう。

 では、データをひもといてみよう。馬単が導入されて以降、これまでの14年間、その馬単で万馬券になったのは半数の7回(馬連では5回)。1、2番人気とも2勝(2着2回)で、別定戦でありながら意外や波乱含みの競馬のようだ。

 年齢的には、これまた意外で、明け5歳馬より古豪6歳馬の活躍が目立つ。5歳が3勝(2着2回)に対して6歳馬は6勝(2着5回)というもの。しかし、7歳以上になると勝ち馬はおらず、2着が2回。年明け間もない6歳馬は能力から言ってピークに達しているのかもしれない。

 そして4歳馬も見逃してはいけない。この時期、5歳、6歳馬が充実ぶりを見せれば、4歳馬は、ようやく身が入って、これから一気に飛躍するわけで、そうした視点であらためて顔ぶれを眺めると、今年は確かに注目の一戦と言っていい。

 その4歳馬は、前述したエアスピネル、ブラックスピネルのほか、菊花賞で11着に敗れたプロディガルサンもそうだが、穴党として期待したいのは、これらの有力どころではない。同じ4歳馬の中でもイチオシしたいのは、ロイカバードだ。

 この馬もけっこう評価を得てはいるが、今回は昇級初戦。人気となるとどうだろうか。が、やはり注目に値する馬と言っていい。

 デビュー前から周囲の評価が高かった逸材で、新馬戦こそ2着に敗れたが、未勝利-特別を連勝。その時点でクラシック候補と見られた馬。その後は足踏みしたが、それでもきさらぎ賞3着、京都新聞杯3着と悪い結果は残していない。

「春はまだひ弱な面が多々あって期待どおりの走りを見せられなかった。でも、ようやく芯が出てきて、これからが楽しみ。ここでも遜色ないと思っている」

 こう言ってヤル気のほどをにじますのは松永幹調教師だ。確かに前走の元町Sの勝ちっぷりは鮮やかで、一皮むけた印象だった。

「昨春より一回り体が大きくなって、心身ともにたくましくなった」

 と松永幹師は付け加えたが、ならば大いに期待していいのではないか。

 同じ東京のマイル戦を勝っていることも強みだが、何はともあれ血統がいい。母アゼリは、BCディスタフをはじめ、GI11勝をあげ、米国古牝馬女王に3度も輝く女傑中の女傑で、シリック(BCマイル)、リヴァーレイディ(仏1000ギニー)、ノーリュート(リュパン賞)、サングラモア(仏ダービー)など、近親、一族には活躍馬がズラリといる良血。

 強烈な末脚が身上でもあり、東京のマイル戦はこの馬にとって願ってもない舞台だろう。良馬場条件に大きく狙ってみたい。

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