社会

大阪・飛田新地「遊女の真実」(前)(1)タレント級の美女がワンサカ

 飛田の中のことは、外の者がさわったらあかん─。これまでかたくなに口が閉ざされていた大阪・飛田新地の世界。そんな飛田の内情を赤裸々に語った一冊「飛田で生きる」が8月31日に徳間書店から発売される。著者の杉坂圭介氏は、10年間飛田料亭経営に携わったあと、現在スカウトマンとして活躍しており、同書では欲望と哀愁がむき出しに交差する、誰も知らなかった“遊女”たちの世界が驚愕のエピソードとともに語られている。

「隣接する阿倍野区の再開発、近代化が進む中、飛田は重要な岐路に立っています。廃止を求める声も出てくるでしょう。でも、男にも女にとっても、この街は必要ですし、必要とされてきました。それがなぜなのか、私が見聞きしてきた男女の人間模様を描くことにより、感じていただこうと思ったわけです」

 杉坂氏が飛田で料亭を始めたのは2001年。失業中だった杉坂氏は、不動産業に関わっていた高校時代の先輩に呼び出され、飛田の中心街、メイン通りにある料亭の「親方」、つまり経営者になるよう勧められた。

「月に400万〜600万円くらい儲かると言われました。でも、そんな甘い世界ではないと思ったから最初は断った。『飛田の親方なんて、素人にできへんでしょう?』。そしたら『細かいことはオバちゃんに任せておけばええんや』と説得された。結果、職もないし、父親が亡くなって得た生命保険金もあったので、これを資金に店を開けることにしたのです」

 杉坂氏は、まず飛田を管理している飛田新地料理組合へ挨拶に行き、店を開けることを報告。了承を得てから、不動産会社へ行き保証金も含めた800万円を支払い、警察に対し“料亭”の営業を開始したいと正式申請。3カ月後に営業の許可が下りた。

「警察からは『料亭やるのはいいけど、法律にのっとったお店経営をしなさいよ』と通達されました。開業する前、同業者の誰もが『この商売、女の子が全てだ』と口をそろえてましたが、実際、女の子集め、スカウトこそ、飛田ビジネスの要でした。女の子のクオリティによって、月の売り上げが、100万、200万円単位で変わってしまいます。なので店をやっていた10年は、ちょっとでもいい子をそろえようと、危ない橋もずいぶん渡りました」

 女の子集めの基本は、フリーペーパー、高収入マガジン、ネットの求人広告。だが、それらはいつ連絡が来るかわからない。クオリティも不確定。だから確実にカワイイ子、美人を確保するためには、自分で探して歩き、実際に見て確かめて、口説くことが不可欠なのだ。

 つまり、危険覚悟で客を装い、飛田で稼げそうな子を他の風俗から引き抜く。風俗店を仕切っている暴力団から拉致され、監禁されても、「そんなもん気にしとったら、アカン」と、連日引き抜きに行く親方も少なくない。だからこそ、飛田の中心、メイン通りや青春通りには、佐々木希や蒼井優のような「何でこんなカワイイ子がこの仕事するんやろう?」と思わせるキレイな子がそろっている。

「2つの通りにいる子の多くは、全ての風俗の中でも最高級レベル。そんな子たちが飛田にいる理由は、ただ一つ、稼げるから。飛田のいいところは、本当にカワイイ美人だったら他の風俗の倍は稼げる。しかも、楽に。キャバクラのトップでも、月に100万超えている子はめったにいないが、飛田なら普通に100万、150万稼げる。トップでなくてもキャバクラの上位レベルだったら間違いなく稼げます」

カテゴリー: 社会   タグ:   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    「男の人からこの匂いがしたら、私、惚れちゃいます!」 弥生みづきが絶賛!ひと塗りで女性を翻弄させる魅惑の香水がヤバイ…!

    Sponsored

    4月からの新生活もスタートし、若い社員たちも入社する季節だが、「いい歳なのに長年彼女がいない」「人生で一回くらいはセカンドパートナーが欲しい」「妻に魅力を感じなくなり、娘からはそっぽを向かれている」といった事情から、キャバクラ通いやマッチン…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    今永昇太「メジャー30球団でトップ」快投続きで新人王どころか「歴史的快挙」の現実味

    カブス・今永昇太が今季、歴史的快挙を成し遂げるのかもしれないと、話題になり始めている。今永は現地5月1日のメッツ戦(シティ・フィールド)に先発登板し、7回3安打7奪三振の快投。開幕から無傷の5連勝を飾った。防御率は0.78となり、試合終了時…

    カテゴリー: スポーツ|タグ: , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
世界タイトル獲得翌日に王座返上宣言のボクシング新王者に具志堅用高が猛然と苦言
2
水泳連盟会長にケンカを仕掛けた千葉すず「記録突破でも五輪落ち」裁判/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
3
藤井聡太「連敗で八冠陥落危機」を引き寄せた「縁起の悪い将棋めし」
4
【メジャー発掘秘話】多田野数人「ビデオ出演」スキャンダルに「たった一度の過ちだった」悔恨コメント
5
フジテレビ・井上清華アナ「治らない顎関節症」と「致死量ストレス」の不穏な関係【2024年4月BEST】