エンタメ
Posted on 2017年06月27日 09:54

“定跡では計れない”藤井聡太の規格外「神手伝説」(2)大きなミスが少ない

2017年06月27日 09:54

 そして迎えた6月7日の初対局は、持ち時間20分の早指し戦。瞬時に最善手を指す判断能力が勝負を分ける。

「少し定跡を外し、相手を惑わせる指し方をしたのですが、短い持ち時間の中でその弱点を的確にとがめられてしまった。あっという間に完敗で終わりました」

 その後の2戦目を経て、都成四段はあらためて藤井の強さを知る。それは「大きなミスの少なさ」だという。

「プロの棋士でも、細かいミスは多いし、一局に1つくらいは勝敗につながるような見落としをすることも珍しくない。藤井四段の場合はこれまでの対戦を見ても、少なくとも『その一手が全てをフイにする』というようなミスが極端に少ない。まだ中学生ということを考えると、とんでもなくすごいと思います」

 冷静沈着かつ正確無比な将棋といえば、将棋界で何かと話題の“将棋ソフト”が想起される。今年5月に開催された第2期電王戦で佐藤天彦名人が将棋ソフト「Ponanza」に敗れたニュースは記憶に新しい。

「僕は、藤井少年は、藤井聡太の皮をかぶったPonanzaなんだと思う」

 そう語るのは、40年の将棋歴を持つ俳優の森本レオ(74)だ。勝新太郎や長門裕之ら愛棋家の先輩名優にもまれ、「将棋の筋を読めずに台本が読めるか!」と言われてきた森本いわく、

「僕らが習った将棋には、暗黙の了解があったんですよ。序盤はまずお互いに陣地を固め合い、中盤で攻める糸口を作りどこかで火蓋を切って、終盤の寄せでぶつかり合うというね。ところが藤井少年は、飛車先の歩を切るだけのご挨拶レベルで、いきなり寄せに突入しちゃうんです。出たら戻れぬ桂馬跳ばして。羽生様相手にすら何のおびえもなく。藤井少年の魅力は、もしかしたら新人類が誕生するという予感なんですよ」

 森本は将棋観を根底から覆されたそうだ。これまでの定跡では計れない指し筋を見せる藤井を評し、

「現時点での棋力は羽生さんのほうが上だと思うんです。ただ、羽生さんが“人”としての頂点だとしたら、それとは違う扉を開けちゃった気がする。人間とコンピュータがドッキングしているというか。自分の脳にソフトを組み込んでる感じがするんですよね。怖いくらいです、僕はちょっと一緒には指せません(笑)」

 藤井の登場は、棋士だけでなくオールドファンにとっても衝撃だったようだ。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2026年08月16日 09:00

    「イタい素人タレント」としてたびたびその動向が注目の的となる存在はいつしか、木下優樹菜から坂口杏里へと移りつつある。木下は2019年、タピオカ店の店員に土下座を強要したとされる騒動を経て、芸能界を電撃引退。以降はインフルエンサーとして活動を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    政治
    2026年08月15日 09:00

    部下に対する常軌を逸した「パワハラ行為」が正式に認定された神奈川県横浜市の山中竹春市長が、いよいよ土俵際まで追い詰められている。自身のパワハラ認定調査が公表された影響で、夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)に神奈川県代表として出場する横浜高...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    芸能
    2026年08月14日 20:30

    このところ、長寿番組をバタバタと終了させている印象の日本テレビ。タイトル変更をしつつ23年続いた「行列のできる法律相談所」が昨年3月に、大幅に企画内容を変えつつも32年続いた「ダウンタウンDX」が昨年6月に放送を終了。関西ローカル時代を含む...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/8/18発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク