芸能

ビートたけしの金言集「本気で書き下ろし小説を執筆している殿」

〈新しく書き下ろしている小説がそろそろ出版するので、もうオレはあらゆる汚い手を使って直木賞作家になるから、いつまでもお前らとこんなバカなことはやってられないんだライブ。ただ、お前らがオレの本を一人100冊購入して、さらにその家族と友人が50冊ずつ購入してくれるなら、またやってやってもいいんだぞライブ!〉

 まるでただふざけているだけのような、この長い文章が、来る9月5日、豊洲にて開催される、「ビートたけし“ほぼ”単独ライブ・第四弾」の正式タイトルです。タイトルでもわかるとおり、殿は今、1年程前からコツコツと書き上げていた小説の仕上げに入っています。つい先日も、

「もうゴールが見えてきたから、今から帰って、徹夜でやって終わらせちまうか!」

 と、意気揚々と告げ、深夜0時半、その日の仕事を終え帰っていきました。殿が書き下ろし小説に取り組むのは、実に久しぶりで、

「あれだな。これだけ時間かけてじっくり書いたのは意外と初めてじゃねーか?」

 と漏らすほど。そして、このたびの執筆期間中には幾度となく、

「又吉のやつ、お前、読んだ? 面白いの?」

 と、小説「火花」について聞いてくる場面があり、さらに、

「○○の本、本当はそんなに売れてないんだってな」

 と、自然と耳に入ってくる小説に対し、はっきりとライバル心を提示してもいました。ですから、もう最近は会うたびに、書いている小説のあらすじを事細かく、渋滞を「しぶたい」、陸橋を「りくばし」と、22歳まで読み間違えていた、文学的素養のまったくないわたくしに、丁寧に語って聞かせてくれるのです。で、語り終わるとほぼ必ず、

「初版は30万部ぐらいはいくか?」

 と、現在の出版不況などどこ吹く風の、実に殿らしい勇ましい発言を放り込むのです。つい先日も、あらすじをひととおり語ったあと、

「もうこうなったら、あらゆる汚い手を使って直木賞を獲らないとダメだな。もう脅し、ユスリ、ワイロ、何でもあり!」

 と、“半分冗談、半分は意外と本気”な表情で、賞獲りへの意気込みを示していました。そして、

「まずは小説で出して、そのあとはこれを元に映画化だな。うん。まー俺が撮ってもいいし。誰かに撮らせてもいいしな」

 と、“夢は膨らむ一方”といった感じで、しみじみと小説から広がる展望を語るのです。そんな、やたらとテンションの高い殿を見ていて、ついふざけたくなったわたくしが、「殿、映画化になった場合、小説の中の○○の役は僕になる可能性ありますね? いやー来年は忙しくなるな~」と、軽いボケを放り込むと、“小説に関しておふざけはやめてくれ!”といった、やや険しい表情で、圧倒的無視を決めこむと、引き続き、小説の物語を語りだす殿なのでした。とにかく、このたびの小説、殿は真剣です。

ビートたけしが責任編集長を務める有料ネットマガジン「お笑いKGB」好評配信中!

http://www.owarai-kgb.jp/

◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
4
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身