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Posted on 2017年11月13日 17:57

ビートたけしの名言集「ゾマホンと行った『ベナン共和国』その1」

2017年11月13日 17:57

 去年の冬、駐日ベナン特命全権大使の任期(4年間)を終えた、元たけし軍団の「ゾマホン」が、久し振りに殿に挨拶に訪れると、殿はすかさず、

「ってことはまた無職になっちまったのか? じゃーしょうがねーから、俺の付き人やって食いつなげ」

 と、ビートたけしの付き人及びたけし軍団への再入団を強く要請されたのです。

 そんな“一国の大使ではあったが、高校中退のわたくしの後輩でもある”ゾマホンに会うと、必ず思い出す旅があります。あれは2007年の春。殿、軍団の若手、そしてゾマホンと食事をしていた時のこと。ゾマホンがその年の夏、故郷・ベナンへ一時帰国することを殿に報告すると、

「だったらよ、お前らもゾマホンと一緒に、ちょっとアフリカ行ってこい。せっかくだからアフリカ見てこい」

 と、まるで“千葉へ行って落花生でも買ってこい”とでも言わんばかりに、実に簡単に、アフリカ行きをその場にいた若手全員に殿が命じたのです。この世界、師匠が「行け!」と言うのなら、もうそれは行くしかなく、殿のこの“ただの思いつき”で、わたくしを含む軍団の若手5名が、アフリカはベナン共和国に12泊する、“早すぎた「イッテQ」”的旅が、有無を言わさず強行される運びとなったのです。

 で、旅立つ直前、普段、ゾマホンが身にまとっている、恐ろしく派手な民族衣装を、軍団の若手も着て行けばベナンの人たちも喜ぶであろうと殿が提案され、それに合わせ、わたくしは頭を坊頭に剃り、見た目は完全に「ビルマの竪琴」的ルックスで、日本を飛び立ったのでした(この殿の提案が、後にとんでもないことになるのです)。

 ベナンへのコースは、成田⇒なぜか関西空港⇒パリ・ドゴール空港⇒リビア⇒ベナン。乗り換えの待ち時間だけでも12時間はある、恐ろしくストレスのたまるアフリカへの旅は、さすがに殿も心配だったようで、「乗り換えのたびに何時でもいいから電話しろよ。今どこにいるか、まめに連絡しろよ」と、ゾマホンに指示を出していました。そんな殿を見て、〈殿はやっぱり優しいな~〉とふと思ったのですが、よく考えたら、ベナンへ行くよう命じたのはほかならぬ殿なのです。

 ベナンへの道中、荷物の積み過ぎで、いったん飛んだ飛行機が空港に舞い戻る。燃料補給のミスでやはり空港へ引き返す。といった、信じられないトラブルが乗る飛行機、乗る飛行機で発生し、予定していた時間を大幅にオーバーして、32時間かけなんとか無事、ベナンへ到着したわたくしたちだったのですが、軍団若手の引率役であり、巻き起こるトラブルの対処に大わらわだったゾマホンは、殿への電話報告をすっかり忘れてしまったため、ベナン到着後、殿に電話を入れると、

「何でもっと早く電話してこねーんだ! 何かあったと思って心配したじゃねーか、バカ野郎!」

 と、大目玉をくらってしまったのでした。(つづく)

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◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!

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