スポーツ
Posted on 2018年07月23日 05:59

「日本の4番」筒香嘉智が悔しさを味わった「夏の甲子園」09年神奈川県予選!

2018年07月23日 05:59

 神奈川の強豪・横浜で1年生時から4番を任され高校通算で69本塁打を放った筒香嘉智(横浜DeNA)。2008年、高校2年時の夏の第90回選手権では1試合個人最多タイとなる8打点をマークするなど大活躍を見せたが、翌年は春夏ともに予選で敗退し、甲子園出場を逃している。特に筒香にとって痛恨だったのは最後の夏だろう。

 09年の神奈川県予選準々決勝の横浜隼人戦。試合は7回を終わって3‐9と横浜が6点のリードを許す展開となっていた。しかし、横浜は打線が奮起して8回表に2点を返すとさらに2死一、二塁のチャンスを掴み、打席には筒香。4点差はあったが、ここで何と横浜隼人ベンチは敬遠を選択する。というのも、4回表の第3打席で、筒香は捕球したセンターを弾き飛ばしそうになるほどの火の出るようなライナー性の当たりを放っていたからだ。点差が点差だけに「正々堂々と勝負してほしかった」とは試合後の筒香の談である。

 そしてこの敬遠はこの後の筒香に心理的な影を落とした。4点差のまま迎えた9回表。横浜打線が底力を見せ一挙4得点し同点に。なお、1死二、三塁という勝ち越しの状況で筒香に打席が巡ってきた。当然、再度の敬遠策でもおかしくない場面である。案の定、捕手は外角のボールゾーンへ構えたことで「また敬遠か」と緊張の糸が切れてしまった。

 だが、横浜隼人のエース・今岡一平が投じた初球は外角低めへのチェンジアップ。2球目も同じコースだったが、筒香は2球連続で空振りしてしまう。このあと外角へ直球が2球続き、5球目。この打席で初めて投じられた内角への直球を捉えるも、一塁への平凡なゴロに終わり、勝ち越しはならなかった。外の球が続いた中で急に内角を攻められて身体の開きが早くなってしまったのだ。芯で捉えることができず、バットの先端に当たっただけに終わってしまったのである。

 結局、試合は残酷な幕切れを迎えることになる。延長10回裏。2死無走者から、サードゴロを処理した筒香が一塁へ悪送球。2死二塁というサヨナラのピンチを作ってしまう。そして横浜隼人の次打者がライト前へタイムリー。9‐10でサヨナラ負けを喫し、筒香の最後の夏が終わったのだった。

(高校野球評論家・上杉純也)=敬称略=

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