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記事全文を読む→天才テリー伊藤対談「目黒祐樹」(4)4分の演技のため1年間の稽古を!?
テリー 目黒さんと松方さん、顔がすごく似ているじゃないですか。それって、うれしいものなんですか。
目黒 どうでしょう、小さい頃からずっと言われ続けていますからね。一方では親父にも似ていると言われますしね(笑)。
テリー あ、確かに最近はお父さんのイメージに近いですね。でも、雰囲気的には、お父さんはもっと野武士っぽかったかも。
目黒 そうですね。親子3人の中では親父は「剣豪スター」と呼ばれる、いちばん迫力があるタイプでした。
テリー 剣豪スターか、懐かしい響きがしますね。剣豪の匂いがした役者といえば、振り返ってみると三船敏郎さんと近衛十四郎さんぐらいだし。どうですか、ここはお父さんの跡を継いで、剣豪スターを目指すなんていうのは。
目黒 アハハハ。でも、もうすぐ公開になる映画が、まさにそんな古武士が活躍する話なんですよ。
テリー 目黒さんが出演された「武蔵-むさし-」という映画ですね。
目黒 これは皆さんご存じの宮本武蔵、佐々木小次郎の話なんですが、僕は巌流島の決闘をセッティングした沢村大学助吉重という影の人物を演じました。テリーさん、ご存じですか?
テリー いえ、初めて聞く名前です。
目黒 でしょうね、そのぐらい今までほとんど世に出ていない存在なんです。小倉藩の細川忠興に仕えて重臣になった人なんですが、兵法家で非常に剣の腕も立つ。生涯三十数回の合戦の場に身を運んだにもかかわらず生き残って、91歳で亡くなったらしいです。
テリー おもしろい経歴ですね。そこまでの人物にこれまでスポットが当たっていなかったなんて、驚いたなァ。
目黒 そんな男が武蔵と小次郎、それぞれのところに行って「こういう兵法者がいるから戦ってみないか」と誘って、決闘の場をまとめていくんです。
テリー いわゆるマッチメイカーですね。
目黒 そうです。実在の人物なのに、どうして今まで武蔵と小次郎の物語に出てこなかったのか不思議なんですが、今回この人物を掘り出してきたことで、2人の戦いに新たな切り口を与えたと思います。
テリー 剣の腕が立つということは、剣術の稽古もされたんですか。
目黒 ええ。そのために1年間道場へ通って、基本の素振りから始めて、まあ精いっぱいやったつもりです。
テリー ええっ、1年も!?
目黒 劇中で、僕が「武蔵と小次郎の戦いはこういう運びになる」とシミュレーションするシーンがあるんですが、そこは4分ほどワンカットで撮影することになっていたので、これは相当鍛錬を積まなきゃいけないな、と思いまして。
テリー 4分のために1年を費やすなんて、すごいじゃないですか。
目黒 ありがとうございます。僕自身も1本の映画のために、こんなにぜいたくに時間を使ったのは初めてでした。まだまだ未熟な部分もあったと思いますが、自分自身のいい経験、勉強になった作品ですね。
テリー 確かに近衛さん、松方さんの影響はあるかもしれませんけれど、そういう話を聞くと、やっぱり目黒さんが役者になったのは必然だと思いますよ。外交官にならなくてよかったですね。
目黒 アハハハ。僕みたいな役者がなんとか続けてこられたのは、周りの方々の助けと、今回の「武蔵-むさし-」のようないい作品との巡り合いがあってこそですから。感謝を忘れず、これからも頑張ります。
◆テリーからひと言
謙遜されていたけれど、目黒さんの役者魂、本当にすごいね。ぜひお孫さんを令和の剣豪スターに成長させてください。
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