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中国選手対策に“ジンクス”も!?石川佳純、五輪代表確保でも山積する「課題」

 2020年東京五輪の卓球・女子シングルス代表選手の2名に伊藤美誠と石川佳純が確定したのは、12月12日。卓球の代表選手は、3人までだが、2人目と3人目の間には大きな“格差”がある。3人目は団体戦のみの出場となるからだ。

「伊藤はランキングの上位をキープし、早々に代表当確を決めましたが、石川と平野美宇の差はわずか135点。ランキング対象のポイントが付く最後のワールドツアー・グランドファイナルまでもつれ込んでしまいました」(体育協会詰め記者)

 2019年シーズンがスタートした時点では、国内トップは石川だった。それも、伊藤、平野ともに世界の10傑に入っていた。しかし、夏場以降は伊藤が逆転し、石川は下降の一途となった。

「19年は高ポイントの付く大会数が増えました。これに加えて、国内プロリーグの『Tリーグ』もスタートし、体力勝負となっていったんです」(前出・体協詰め記者)

 26歳の石川が3月に高校を卒業したばかりの伊藤、平野と体力勝負をしても結果は見えている。グランドファイナルで平野を振り切った時、石川が涙をこぼしたのは「いかに苦しい戦いが続いたか」を物語っていた。

「世界ランキングの上位10人のうち6人か中国選手です。一時期、石川は中国選手にまったく勝てませんでした。中国が強くなった日本を警戒し、研究しているのは事実。この課題はまだ克服されていません」(専門誌記者)

 中国に勝たなければ、金メダル獲得はない。中国は石川だけではなく、新エースの伊藤のコピー選手まで用意し、実戦形式の練習も行っているそうだ。

「19年シーズンは卓球の戦術もやや変わりました。ラリーを続け、スタミナ切れとなったところにスマッシュを打つのが定番でしたが、いきなりスマッシュを打ってくる戦術も定着してきました。特に中国勢はスマッシュのボール速度が速いので、要注意です」(前出・専門誌記者)

 伊藤、平野はスピード・スマッシュに対応していたが、パワーというより、ラリーに活路を見出してきたタイプの石川は、防戦一方となる場面もあった。こちらも、五輪本番までの宿題となりそうだ。

 日本の女子卓球界には、妙なジンクスがある。ロンドン大会の平野早矢香、リオデジャネイロ大会の福原愛はともに27歳で五輪を戦い、その後、一線を退いた。石川も27歳で東京五輪を迎える。「二度あることは三度ある」なんてことにならなければいいのだが…。

(スポーツライター・飯山満)

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