芸能

ネズミしかかからない病気になった芸人の悲劇/坂下ブーランの「地獄耳」芸能

 私事で恐縮だが、アニメ「トムとジェリー」が大好きだ。ジェリーがかわいくてたまらない。考えてみると、ネズミのキャラは人気者が多い。ミッキーマウスにはじまり、「ガンバの冒険」「ポケットモンスター(ピカチュウ)」「とっとこハム太郎」などなど、枚挙にいとまがない。

 しかしながら、ネズミはかわいいだけじゃない。童話「ハーメルンの笛吹き男」では、ネズミの大群に悩まされる町が描かれている。害獣としての一面もあるのだ。今回はネズミにまつわる怖い話である。

 21年の「キングオブコント」王者、「空気階段」の鈴木もぐらは駆け出しの頃、高円寺にある家賃1万7000円の、今にも崩れそうなボロボロのアパートに住んでいた。バイトで新宿・歌舞伎町の無料案内所で呼び込みをしていたところ、急に声が出なくなってしまった。

 店長にお金を借りて救急病院に行くと、そこに両脇を警官に抱えられた血だらけの男がいたという。

 時間も時間だったので、医師が1名しかおらず、患者1人しか治療する余裕がないと告げられた。どちらを選ぶのか──。

 はたして、もぐらを診た医師は顔色を急変させ、血まみれの男を帰すことになった。

「ああ、もうこれダメだ。ネズミしかかからない病気にかかってます。喉が腐っていく病気です」

 もぐらは完治までに1週間ほどかかると診断され、すぐに入院。幸い翌日には退院できたものの、治療を先延ばしにしていれば、ひょっとしたらそのまま声が出なくなった可能性があった。

 メッセンジャーの黒田有は耳たぶが一部なく、二股になっている。その理由を、

「ネズミにグッて1回かまれてん。赤ちゃんの時」

 と語る。

 当時、1950年代に建てられた木造2階建てアパート(6畳に4畳半の風呂なし、ボットン便所)に住んでおり、壁は穴だらけだったという。

 昼寝中にネズミに耳をかじられた人気アニメキャラになぞらえ、

「自分も危うく『リアルドラえもん』になるとこだった」

 と振り返っていた。

坂下ブーラン(さかした・ぶーらん):1969年生まれのテレビディレクター。東京都出身。専門学校卒業後、長寿バラエティー番組のADを経て、高視聴率ドキュメントバラエティーの演出を担当。そのほか深夜番組、BS番組の企画制作などなど。現在、某アイドルグループのYouTube動画を制作、視聴回数の爆発をめざして奮闘中。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
ベッキー玉砕!橋本環奈と天と地の差!絶対王者「あのちゃん」にはもうどんな攻撃も効果なし
2
「ロッテの条件提示拒否」報道…佐々木朗希が引き起こす「第2のカッツ前田事件」
3
「絶景駅総選挙」に鉄道ファンが「タイトル詐欺だ!」大ブーイング「1位・日光駅」はありえない
4
巡業の土俵でくも膜下出血!市長を救命した女性看護師に「下りろ!」/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
5
ソフトバンク「悪夢の4連敗」を呼び込んだDeNAの怒り…引き金は山川穂高「お立ち台リップサービス」