政治

安倍派「跡目争い」をめぐる「集団指導体制」のトラブル爆弾!「キーマンは菅前総理」の舞台裏

 安倍晋三元総理の死去による、自民党最大派閥である安倍派(清和会)の「跡目争い」に関連し、安倍派の重鎮、森喜朗元総理の体調問題が注目されている。永田町関係者によれば、

「3日に1回の割合で通院しており、面会する人間もかなり制限しているようだ」

 安倍派の次期会長は森氏が指名し、当面の間はバックアップする必要があるとの見方がもっぱらだが、仮に森氏が表舞台に出られないのなら、安倍派の流動化は避けられない。

 安倍派は呼称に「安倍」の名を残し、集団指導体制とすることを決めている。塩野立元総務会長、下村博文前政調会長、世耕弘成参院幹事長、高木毅国対委員長、西村康稔前経済再生担当相、松野博一官房長官、萩生田光一経済産業相──この7人の世話人会で、運営方針を決めていくという。

 だが、派閥の集団指導体制はうまくいったことがない。古くは旧竹下派の七奉行、安倍晋太郎元外相死去後の「安倍派四天王」の中での三塚博元幹事長と加藤六月元政調会長の「三六戦争」などがある。派閥が推す総裁候補は一人ゆえ、最終的には権力闘争が勃発することになる。

 先の7人の中で一歩リードしているのは萩生田氏だと、自民党担当記者は言う。

「下村氏、西村氏、世耕氏はパフォーマンスが好きで、派内からの信用もいまひとつ。松野氏は岸田氏に近い。萩生田氏は、安倍氏が岸田政権で官房長官に推薦したこともありました」と前出の自民党担当記者。

 ここで浮上してくるのが、菅義偉前総理の動向だという。

 岸田文雄総理は安倍氏の国葬を今秋に行うと早々に発表したが、

「これは安倍派や党内保守派と、表面上は対立したくない、という配慮。今後の政権運営は、公明党を利用して独自色を出していく」(前出・永田町関係者)

 そうした中で岸田総理、公明党などと綱引きができる人物は、菅氏以外には見当たらず、

「安倍派は菅氏と連携する動きを模索するしかない」(前出・自民党担当記者)

 菅氏は安倍氏銃撃の直後、現場の奈良に赴いた数少ない政治家だ。三歩先を常に読んでいるのかもしれない。

(健田ミナミ)

カテゴリー: 政治   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
3
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
4
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身