スポーツ

アントニオ猪木が漏らした「散歩ぐらいしたいな」闘病の裏側

 10月1日、元プロレスラーのアントニオ猪木さん死去の報が、日本列島を駆け抜けた。79歳だった。

 難病の全身性アミロイドーシスで闘病中だった猪木さんは、日本テレビ系で放送された夏恒例の番組「24時間テレビ」の8月28日に、車いすで生出演。「元気ですかー!元気があれば何でもできる!」と声を絞り出し、視聴者に元気を与えた。

 猪木さんといえば、76年6月26日、日本武道館で繰り広げられた、ボクシング元世界ヘビー級王者、モハメド・アリとの異種格闘技戦を想起する人は多いだろう。プロレス特有の投げ技やタックル禁止という不利な条件の下、スライディングでアリの足を狙う戦法に。3分15ラウンドの戦いは互いに決定打に欠け、ドロー決着となった。

 猪木さんはYouTubeチャンネル〈アントニオ猪木「最後の闘魂」〉を開設しており、アリ戦から46年が経った今年6月27日に、仲間たちとの会の模様を公開。冒頭の挨拶で、

「こういうご時世で、こうして皆が楽しく集まれてありがたいと思います。声がちょっと出にくいんですが…」

 そして「いくぞ!」と元気に声を張り上げ、「1、2、3、ダーッ!」と、参加者と声を合わせた。

「外に出てね、散歩ぐらいしたいなと。それにはもうちょっと、時間がかかる。またそういうことを描いて、頑張りたいと思います」

 そう語って意気込みを口にしたが、叶わぬままとなってしまった。

(所ひで/ユーチューブライター)

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