特集
Posted on 2014年06月29日 09:58

「たけし金言集」映画撮影期間は面白話が満載(2)

Sponsored
2014年06月29日 09:58

20140703o

 撮影当日、“一度のリハを経ていきなり本番”といった、噂どおりの北野映画のスピーディぶりに、恐ろしく緊張しながらも、なんとかNGを連発するといった最悪の事態を免れ、カメラ前での初めてのお芝居をやり終えたわたくしが、足早に監督のもとへ行き、「ありがとうございました」と、お礼を述べると、

「どうだ、少しは緊張したか?」

 と、監督から声をかけられ、なんとか無事、“映画スターへの第一歩”を歩みだしました。

 そして、撮影が終わり、帰りの車中にて、運転しているわたくしに後部座席の監督から、

「お前、あのタクシー泥棒役が評判になってよ、意外に映画の仕事が来ちゃうかもしれねーぞ」

 と、なんともうれしい未来予想図を放り込まれたのです。この時、いつだって自分に都合のいい解釈しかしないわたくしは、3年後あたりには、日本映画を背負って立つ、“どこへ出しても恥ずかしくない、タクシー泥棒専門役者”として、華々しく活躍している姿を妄想して、1人ニヤニヤしながら運転をしていると、

「お前、今、本気で役者で売れるって想像してなかったか? なかなかずうずうしい奴だな」

 と、あっさり“何をその気になってんだ”といった、心中を見透かされたツッコミを殿から頂戴したのでした。

 その後、わたくしは運転手を卒業すると、「菊次郎の夏」「BROTHER」「Dolls」「座頭市」といった、4本の北野映画を、今度は殿の付き人として体験していくことになりました。

 その中で、一番思い出深いのは、主演の深田恭子さんが演じるアイドルの「熱狂的な追っかけ」といった、はっきりと“いい役”を頂いた、「Dolls」なのですが、この時、わたくしの後輩で、当時のたけし軍団の最若手であった「サミーモアモアJr」という、いつも口が開いていた後輩芸人が、やはり突然に映画出演のビッグサプライズを受け、初映画出演を果たすことになったのです。が、彼が頂いた役が「町のバカ」といったものだったため、撮影時、現場ではこんな会話が飛び交っていました。

助監督「えー町のバカ役、サミーモアモアJrさん入ります。では、ご紹介します。本日、町のバカをやります。サミーモアモアJrさんです」

モアモア「どうも、町のバカのサミーモアモアJrです。よろしくお願いします」

 このやりとりを聞いていた殿は、

「何だ! さっきからバカバカって、あいつはどんだけバカなんだ!!」

 と、自身で付けた役名にツッコミを入れていました。

 そして、この「Dolls」出演時にわたくしは、当時、北野映画の恒例行事となっていた“どっきり”を殿から仕掛けられ、みごとにあたふたすることになるのです。続く──。

「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」(徳間書店刊)絶賛発売中!

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
アサ芸チョイス
社会
2026年09月14日 11:30

AIは本当に人類を終わらせるのか。専門家のとある主張が世界を震撼させている。その「AI終末論」は、AI開発企業アンソロピックに勤めていた元研究員、ジェイコブ・コクソン氏によるもの。Xで「AI研究関係者の多くが、AIは今後10年以内に人類を破...

記事全文を読む→
カテゴリー:
タグ:
事件
2026年09月16日 20:30

「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物「エトミデート」は、広島カープに大きな衝撃を与えた忌まわしいブツだ。元広島カープの羽月隆太郎氏にこれを譲り渡したとして医薬品医療機器法違反の罪に問われた会社役員・滝口涼介被告の初公判が9月16日に広島地裁で...

記事全文を読む→
カテゴリー:
社会
2026年09月17日 07:15

20世紀最大級のミステリーと言われてきた、イギリス・スコットランドのネス湖に生息するという未確認動物(UMA)の「ネッシー」に、再び熱い視線が注がれている。いったいなぜか。一時期は目撃情報が激減し、専門家からは死亡説や、人間の活動を警戒して...

記事全文を読む→
カテゴリー:
タグ:
注目キーワード
最新号 / アサヒ芸能関連リンク
アサヒ芸能カバー画像
週刊アサヒ芸能
2026/9/15発売
■650円(税込)
アーカイブ
アサ芸プラス twitterへリンク