社会
Posted on 2014年06月29日 09:56

みのもんた「全国で近隣騒音問題が勃発?」

2014年06月29日 09:56

【全国で近隣騒音問題が勃発?】

日本人の器が小さくなったのか。札幌市では犬や猫の鳴き声への苦情があとを絶たないことから、適正飼育を求める条例を制定する方針を固めた。また、朝日新聞(6月3日付朝刊)でも騒音に対する近隣住民の反対を受けて保育所建設を断念している各地の模様を伝えるなど、ご近所の騒音を巡る報道が相次いでいる。

 まず、言わせてもらいたいのは、子供や犬猫がずっとおとなしかったら、そのほうがおかしいだろうということだよ!

 そもそも日本人というのは音を大事にしてきた。

「秋きぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる」という歌がある。秋の到来は目じゃなくて、風の音で気づいたというんだよ。古今和歌集に収められているということは1000年以上前から、日本人は音とともに生きてきた。子供や動物の声は自然の音なのに、それをストレスに感じるなんて悲しいし、実に残念だ!

 現代になっても、日常には我々の習慣と結び付いたいろんな音がある。子供の頃なんか、歩いてくる足音だけで「あ、オヤジが帰ってきた」とか「今度はお兄ちゃんだ」とかわかったりしたじゃない。それが一切なくなったらどうしますか? 季節感も人間味もない生活になると思うよ。

 それで、保育所建設に反対する住民の声が新聞に出ていたけど、これがみっともないね。「送迎の車両で住民が事故にあったらどうする」って、どこに住んでいたって事故にあう可能性はあるんじゃないの。それは百歩譲っても「静かな老後を過ごしたいと思って家を建てたのに」というのは、何を言っているんだかという話だよ。

 ウチの親父なんて、亡くなる間際に「女の子たちの声がワーワーうるさい女学校の真ん中に住みたい」って言いだしたからね(笑)。

「せめて隣が女学校の老人ホームないのか? たまに『ダメェ!』って聞こえてくるとうれしいんだけどな」って、そんなところあるわけないだろう! 確かに、スケベではあったけど、最後まで活力はすごかったですよ。静かなところに引っ込むよりも、活力ある老後を過ごしたいと思わないのかね。

 あんな大豪邸に住んでいたら騒音が届かないんじゃないかって?毎朝、鳥の声が聞こえてきますよ。ウグイス、トンビ、たまにオオタカ。リスの音も聞こえるし、近所にも小学校があるから、運動会の練習の音も聞こえてくる。それは季節の風物詩だと思っているよ。「お、もうそういう季節か」って。騒音といえば、暴走族のバイクの音が聞こえなくなったね。ああいう悪ガキも最近は集まらなくなったみたいだね。そういう変化にも気づかされる。

 とにかく、音がある生活は豊かだ。子供の声ぐらい聞き流せる余裕がないと、ホントにボケちゃうよ!

◆プロフィール みのもんた 1979年に文化放送を退社後、フリーアナとなる。以後、数々の番組で司会、キャスターを務める。1週間で最も生番組に出演する司会者のギネス記録保持者でもある。

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