社会
Posted on 2023年01月15日 17:59

「日本一の軍事的天才」楠木正成が実は「忍者」だった「血筋」の話

2023年01月15日 17:59

 後醍醐天皇を支え、後に神となった楠木正成は、なんと「忍者」だった。

「打倒・鎌倉幕府」の立役者のひとり、正成は南北朝時代、戦国時代、江戸時代を通じて、日本史上最大の軍事的天才との評価を受けている。歴史の教科書にも掲載される建武の新政では、最高政務機関の記録所の寄人(よりうど)に任じられ、足利尊氏らとともに後醍醐天皇を支えたが、反乱軍となった足利尊氏の軍に敗れて自害したと伝えられる。

 悪党と呼ばれる最下級の武士出身で、当時としては信じられない、180センチを超す大男。その正成が用いた籠城技術、ゲリラ戦や情報戦、心理戦を導入した画期的な戦い方は、通常では考えられないものだった。

「萬川集海」という書物には、正成が49人もの忍者を従えていたことや、忍術の極意を1巻にまとめて嫡子・正行(まさつら)に授けたという話も残っている。また、変装の名人だったともいう。

 妹が伊賀の服部氏に嫁いだように、正成と忍者の関係は明らか。伊賀の服部氏といえば、伊賀忍者の祖と呼ばれる「上忍3家」のひとつだ。

 通常、忍者集団は秘密主義を貫き、忍者の一族としか婚姻関係を結ばない。服部家に嫁いだからには、それなりの格式を持った忍者の血筋だったと推察できる。

 諸説はあるが、能楽の祖といわれた観阿弥は、この正成の妹と服部氏の間に生まれた子であるという。今でこそ伝統芸能のひとつに数えられる能楽だが、当時は日本各地を自由に歩き回り、忍者が得意とする情報収集をする間者=スパイの役を兼ねていたといわれている。

 実際、正成は伊賀忍者や能楽師、船頭や荷揚げ人足、馬夫、日雇い労働者や博徒、香具師(やし)、遊女などの、いわゆる散所の集団らからなる一大組織を作り上げ、その長となっていた。観阿弥やその子・世阿弥もその組織の一員に組み込まれ、忍術を用い、情報収集をしていたことは間違いない。

 正成が起こした忍術は「楠木流」と呼ばれ、後に名取流、行流(楠木正成流)などの分派ができたという。

 JR神戸駅近くの湊川神社に、正成は祀られている。忍者出身で神になるとは、本人も思っていなかったことだろう。

(道嶋慶)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    スポーツ
    2026年06月24日 07:15

    ドジャース・大谷翔平の第二子誕生をめぐって、フェミニストを名乗る女性たちがSNS上で「多産DVだ」「年子出産は女性虐待だ」と騒いでいる。大谷夫妻は昨年4月20日に第一子誕生を報告、この6月20日に第二子誕生をアナウンスした。これら誹謗中傷コ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 11:30

    一発出たら同点。3-7と4点をリードされて迎えた7回裏、二死満塁の場面。この日いちばんの勝負どころで、広島・新井貴浩監督がベンチから送り出した代打は捕手・石原貴規だった。結果は空振り三振。最大の山場でなぜ、より長打を見込める打者を送り込まな...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 13:30

    これはトレードのショーケースなのだろうか。そう思ってしまったのは、阪神タイガースの梅野隆太郎捕手が2軍から再昇格し、6月23日のヤクルト戦に即スタメン出場して攻守に高い能力を見せつけたことだ。1-0とリードした5回に二塁打を放ってチャンスメ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/6/23発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク