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記事全文を読む→新語・流行語大賞ノミネート「おてつたび」を実体験した人たちの「働きながら旅する」明と暗のホンネ
今年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされた30語の中に、「おてつたび」という言葉がある。「お手伝い」と「旅」を合わせた造語であり、地方の人手不足に悩む事業者と、働きながら旅を楽しみたい人をつなぐ仕組みを差す。農家や旅館、ホテルなどの現場で短期的に「お手伝い」をするというものだ。
中心となるのは、20代の若者。リモートワークやワーケーション文化の広がりで、「働く場所に縛られない生き方」を求める層に人気が高い。一方で、定年後のシニア世代が「第二の人生で地域の役に立ちたい」と参加するケースも増えている。
一見すると「旅しながら社会貢献」という理想的な響きを持つが、実際の現場では思わぬギャップが生まれていた。主な仕事は旅館の掃除や配膳、農作業の手伝いなどで、体力を要する業務が少なくない。あるシニア参加者が振り返る。
「ハードな仕事が多くてほとんど休めず、旅を楽しむ余裕はありませんでしたね」
別の参加女性も、こう言って苦笑するのだった。
「中腰の姿勢で長時間、働いて腰を痛めたけれど、当然ながら労災はおりなかった」
「お手伝い」という言葉は軽やかに聞こえるが、実態は短期労働に近い。報酬は交通費や宿泊費込みのケースが多く、労働とボランティアの境界が曖昧だ。事業者にとっては助かる仕組みである一方、働く側の安全・労務管理が十分でない場合があるという。
とはいえ、現場の体験を通じて「地方の魅力を再発見した」「人とのつながりができた」と評価する人は多く、参加者の満足度は決して低くはないようだ。
働き方の価値観が多様化する中で「旅をしながら社会と関わる」という選択肢は今後、さらに広がっていくことだろう。業務内容や待遇の明確化、安全面への配慮など、安心して参加できる環境作りが、今後の課題となる。
(旅羽翼)
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