社会
Posted on 2023年03月09日 09:58

東日本大震災から12年の真実(2)~自民党・二階俊博が「世界津波の日」を11月5日に制定した噴飯モノの舞台裏

2023年03月09日 09:58

 古来、海で働く漁師たちは、海岸沿いで暮らしていた。漁具などの運搬や、漁に出るのに便利だからである。しかも三陸などの入り江には平地が少なく、海岸線の平坦な地に住まざるをえなかった事情もある。

 しかし時代が代わり、自動車で海岸や岸壁に行くことが可能になると、津波に飲まれる危険性が高い海岸線に住む必要もなくなった。また、ブルドーザーなどの重機によって山を削り、高台に宅地を造成できるようにもなった。

 そうすれば岩手や宮城、福島で現在も工事を続け、無駄と批判されている防潮堤も、必要のない箇所が多くなるはずである。そもそも東日本大震災時に20メートルの津波が襲った地域に、十数メートルの防潮堤を建設したところで、波は越えてくる。それを無視して防潮堤は建設され続けている。小学生でも分かる計算だが、「津波が来た時に住民が逃げる時間を稼げるから」と、行政は防潮堤建設の住民説明会で説明しているのだから、アキレてしまう。行政は100年かかろうと高台移転を推し進めるべきであり、そうすれば海の景観を遮るコンクリートの壁は消えることになるのだ。

 国の税金が投入されているのだから、国民はもっと巨費を投じる防潮堤建設に目を向けるべきであろう。

「稲むらの火」によって日本国民に知られるようになった津波の被害と防災だが、それが国連で世界津波の日に制定されたのは、前回の記事で書いた通り、2015年12月のことである。しかし、東日本大震災から4年後に11月5日に制定されたことには、どうにも納得できない気持ちが残る。

 実はこれを推し進めたのは、この広村(現・広川町)がある和歌山3区選出の衆院議員、自民党の二階俊博元幹事長だった。国際的に津波被害・防災を訴える日として日本政府も後押しし、津波の日が制定されたのちに、二階氏も国連で演説をしている。

 だが当然ながら、大きな疑問が持ち上がってきた。安政南海地震が起きたのは1854年11月5日となっているが、なんとこれは旧暦である。世界中で通用しない旧暦を記念日に制定するなど、あり得るのだろうか。

 世界中で共有しているのは西暦であり、ここだけ旧暦を使っていること自体がおかしいのである。では、安政南海地震が起きたのは、西暦ではいつなのか。それは1854年12月24日のことだった。

 そう、クリスマス・イブだ。いや、それでは埋もれてしまって全く目立たない。これはまずい。そのように忖度した結果の11月5日なのだろう。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年01月14日 07:30

    昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月19日 07:30

    鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月22日 07:30

    今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/1/27発売
    ■550円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク