社会
Posted on 2023年04月23日 09:58

「美味いから」は大ウソ!クマに襲われてまで命がけのタケノコ採りをする裏事情

2023年04月23日 09:58

「そりゃあ、桜が咲いた後には毎年、タケノコ採りに行くよ」

 嬉しそうにこう話すのは、岩手県在住の60代男性である。

 秋田や岩手の桜の花が散り、タケノコのシーズンが始まる。ここで言うタケノコとは、正式にはヒメタケと呼ばれる、千島笹の根元から生えてくるアスパラガスぐらいの太さで、長さが20~30センチほどのものを指す。「根曲がりタケ」とも呼ばれ、皮を剥いて茹でて食べると、柔らかな食感を得られる。盛岡郊外の北上山地、櫃取り(ひっとり)湿原はタケノコの産地として有名で、冒頭で語った60代男性も、この時期には週に3~4回は車で向かうという。

 シーズンになると、国道脇の路上には数十台もの車を見ることができる。毎年4月、5月になると秋田と岩手にタケノコ採りに来た人がクマに襲われた、というニュースが流れる。特に秋田の十和田市周辺は危ない地域として知られているが、毎年襲われているのだ。なぜ、クマの住み家と呼ばれる危険な地域に、命がけで行くのだろう。

「ニュースでは、美味しいから食べるために来ていると、おばあさんが答えていましたし、他のところでも(自分で)食べるためと答えていますが、ほとんどが嘘なんです(笑)。地元でもないのに、100キロも離れたところから通ってくる老夫婦もいました」

 十和田市でタケノコ採りをしている60代の男性は、そう話す。では本当の理由は何か。この男性がニヤリとしながら明かしたのは、

「本当はお金になるから行くのさ。道路にはタケノコの仲買業者が車を止めているから、採ってきたタケノコはそこに売るんだ。便利だし、金を稼げるから命がけだといわれても、自分は大丈夫だと高をくくっている。(クマよけの)鈴も付けているし」

 斜面に生えている笹は背丈よりも高く、びっしり。ほとんど視界がない。夢中でタケノコを採っていると、クマと急に出くわす機会が増えるという。

「鈴が鳴っていても逃げないクマはいくらでもいます。春は子グマが生まれた後で、子連れがいます。子グマを守るため、襲ってくる危険性があるんです。人間を食べた経験のあるクマは、自ら襲いにいく傾向があると聞きます」(秋田の猟師)

 行政は入山規制をしようとしているが、迂回して山に入っていく者も少なくない。そして行方不明になれば莫大な費用をかけて捜索が始まる、というパターンが繰り返されている。

 こんな捜索に税金が使われている現状を何とかしなければ、今年も来年もずっと続いていくことになりかねない。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    スポーツ
    2026年07月27日 11:00

    二転三転したサッカー日本代表の次期監督問題、どうもスッキリしないのはなぜか。日本サッカー協会(JFA)は北中米W杯で指揮を執った森保一監督を、来年1月に開幕するアジアカップ(2027年1月7日から2月5日・サウジアラビア))まで続投させるこ...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年07月28日 14:30

    中日ドラゴンズの元投手で、タレントなどで活躍した板東英二さんが7月22日に慢性心不全のため死去していたと、7月28日に公式サイトで発表した。86歳だった。1940年4月生まれ、満州出身で戦後は徳島県で育った。徳島商時代にエース投手でプレーし...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年07月29日 11:30

    コロラド・ロッキーズの菅野智之が「夏の主役」となりそうだ。メジャーリーグ各球団が期限ギリギリになると、駆け込みトレードを次々と成立させている。優勝争いから脱落したチームが主力選手を手放し、その見返りとして将来性の高い若手選手を複数人もらう。...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/7/21発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク