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記事全文を読む→掛布雅之 阪神と巨人の“差”とは?(1)
伝統の一戦と言われる阪神と巨人との戦いは、レギュラーシーズンの全24試合が終了しました。成績は阪神の11勝13敗。ほぼ互角の数字ですが、勝負どころの8月以降は2勝7敗と大きく負け越しました。
最後の激突となった9月9日からの3連戦では99年以来、15年ぶりとなる甲子園3タテを喫し、優勝争いから大きく後退しました。悔しいですが、両チームの間には数字以上の差があったと認めざるをえないでしょう。
何が両チームの明暗を分けたのか。9月10日の試合が今シーズンを象徴していました。試合前の時点で阪神は4連敗中。その間、4点しか取れていませんでした。ベンチは打線に刺激を与えようと、大幅にオーダーを変更。1番にリーグ首位打者のマートンを据え、5番に新井貴を抜擢。1番で固定していた上本を2番で起用したのです。
結果は初回こそマートンの安打から1点を先取しましたが、2回以降は0を並べました。6回には先頭の4番・ゴメスが三塁打を放ちながらも無得点に終わるなど、5番以降が機能しませんでした。結局、この打順は次戦と2試合だけで、12日の広島戦(甲子園)からは「1番・上本」、「5番・マートン」に戻りました。
残念なのは、シーズンも120試合以上戦い、集大成になるはずの大事な3連戦で自分たちのやってきた野球を否定したことです。
今年の阪神は開幕早々、西岡がケガで離脱し、以降は鳥谷、ゴメス、マートンの3人でクリーンアップを固定してきました。上本も西岡の抜けた穴を埋め、1番・二塁として何とかふんばってきました。阪神はこの「不動の形」で巨人と優勝争いを演じてきたはずでした。最後の勝負どころでベンチに迷いが生じたようなオーダーになってしまったのです。
逆に巨人はその3連戦で、4番・阿部を中心に1番から6番まで固定した打順で戦いました。8月まで猫の目打線で戦ってきたチームが、本当の勝負どころでは不動の2014年型の打線を組んできたのです。「もう迷う必要はない。あとはゴールテープを切るだけだ」と言わんばかりでした。
原監督は打順を動かしすぎるとの批判も受けていましたが、1年間のビジョンを持って戦っていたのではないでしょうか。それはベストのオーダーを探すだけでなく、チームの2年後、3年後を見据えた戦いにも感じました。その中で橋本という若い力が出てきましたし、投手でも小山というローテーション投手が新たに誕生しました。前半戦にやった野球が9月の戦いで生きているのです。
例えば小林と梅野という両球団の新人捕手の起用法も、巨人のほうが負担をかけずに育てています。巨人との最後の3連戦全戦に梅野は先発マスクをかぶりましたが、持ち味の強気のリードにかげりが見えていました。当然、配球の傾向はデータとして出ています。9月10日の試合、7回の井端の均衡を破る一発などは、内角ストレートを狙いすました一撃でした。
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